PentaToneのワーグナー・エディションSACD | セカンドライフの生きがい

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医療事務システム開発・販売会社を譲渡後、61歳でセカンドライフに入りました。別の仕事を続けながら生きがいを探す日々です。

先週、HMVオンラインで購入したワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」のSACDをご紹介します。

オランダ人CD表紙

このSACDは、オランダのPentaTone Classicsが、2013年のワーグナー生誕200年に向けて、ワーグナーの主要歌劇と楽劇10作品(さまよえるオランダ人、タンホイザー、ローエングリン、トリスタンとイゾルデ、ニュルンベルクのマイスタージンガー、ラインの黄金、ワルキューレ、ジークフリート、神々の黄昏、パルジファル)を、指揮マレク・ヤノフスキ、管弦楽ベルリン放送交響楽団のコンビによるベルリン・フィルハーモニーの演奏会形式ライブを行い、その模様を、5チャンネルマルチ録音する大掛かりなプロジェクト(ワーグナー・エディション)の第1作として昨年秋に発売になったものです。

主要な演奏者は以下の通りです。
指揮 マレク・ヤノフスキ
管弦楽 ベルリン放送交響楽団
合唱 ベルリン放送合唱団
オランダ人 アルベルト・ドーメン(Bs - Br)
ゼンダ  リカルダ・メルベート(S)
ダーランド マッティ・サルミネン(Bs)
エリック ロバート・ディーン・スミス(T)

指揮のヤノフスキはポーランド出身のベテラン指揮者で、ワーグナーを主要なレパートリーにしています。 ベルリン放送交響楽団は旧東ベルリンに本拠があったオケですが、長い歴史を持つ優れたオーケストラです。

タイトルロールのオランダ人のドーメンは、ドイツのワーグナーを得意とする
バスバリトンで、ヴォータン(さすらい人)も当たり役です。 ゼンダのメルベートは、日本にもたびたび来ている今が旬の
ドイツのソプラノで、ワーグナー、マーラー、Rシュトラウスなどがレパートリーです。6月の新国立劇場のローエングリンでエルザを歌う予定です。

ダーランドのサルミネンは、フンディング、マルケ王、ハーゲンなどワーグナーの主要なバス役に長年君臨してきたフィンランドの大歌手。エリックのスミスも、トリスタン、ワルター、タンホイザーなどのワーグナーの主要なテノール役で世界的に評価されているアメリカの歌手です。

以上のように、このSACDは、ワーグナーに造詣の深い演奏者が集結し、録音が大きな目的になっていた
プロダクションですから、十分に準備して行われた公演だったようです。演奏内容は、序曲から第3幕の幕切れまで、見事なアンサンブルと緊迫感にあふれた演奏を展開し、独唱、オケ、合唱のいずれも高い水準の演奏だと思います。

録音について、PentaToneは、スコットランドのLINNと同じく、DSD録音によるSACDに特化したレーベルで、どの作品も高音質です。今回のオランダ人は、5チャンネル・マルチチャンネルで録音されており、ダイナミックレンジの広さと解像度に優れ、スタジオ録音のような再生を堪能することができます。特筆すべきは、効果音や各歌手のポジションが明瞭に聴きとれることで、かつてDECCAがジョン・カルショウのプロデュースで録音したショルティの「ラインの黄金」のような臨場感を味わうことができました。素晴らしい録音です。


オランダ人バウチャー

これは、この「さまよえるオランダ人」に封入されているワーグナー・エディションのスリーブです。1から9までの数字と作品名が印刷されています。オランダ人は1番で色が濃くなっています。このSACDの後に発売されるヤノフスキのワーグナーのSACDには、一枚ずつその作品の番号のところが濃い色になっているスリーブが封入される予定です。9枚全部集めて、PentaToneに送ると、10番目に発売される予定の「神々の黄昏」SACDの50%OFFか、全10作品が収められるデラックス・ボックス(特典DVD付)のいずれかのサービスを受けることができるそうです。私は、デラックス・ボックスが欲しいので、10作品全部買おうと考えています。

早速、PentaToneのウェブサイトで、PentaTone Clubに入会しました。年会費が25€かかりますが、初回の注文は18€がディスカウントになり、その後も、毎回15%OFFでCDを購入することができるからです。昨年暮れにリリースされたワーグナー・エディションの2作目「ニュルンベルクのマイスタージンガー」とフィリップ・ヘレヴェッヘのベートーヴェン交響曲全集(いずれもSACD)を注文しました。18€の値引きがあるので、送料込みで80€です。HMVで買うのとそれほど変わりませんが、オランダからの送料が5€と安いのには驚きました。

これから2年間で、順次発売されるPentaToneワーグナー・エディションのSACDを集める楽しみができました。第3作はどれでしょうか?