警備員と聞いてどんなイメージを描くのだろう…

 

工事現場の片隅で、ヘルメットを脱ぎ汗をぬぐい缶コーヒーBOSSをグビりと飲み、

「この星ではさまざまな人々が生きているのである…」とつぶやくのであろうか。

 

工事現場で歩行者や一般車両を誘導している人たちは正式には「交通誘導員」と呼ばれる。交通誘導の仕事は資格を持っていなくても就くことはできる。しかしながら、警備の仕事は「警備業法」により厳格に条件が定められており資格を持っていないと就けない業務がある。警備会社としては業務拡大のためには有資格者を求めるし、労働者側は資格を有することで給与アップにつながるのである。

 

■警備業務検定

警備業法に定められた国家資格。次の6種類が定められておりそれぞれに1級と2級がある。

1.設備警備業務検定

2.交通誘導警備業務検定

3.雑踏(ざっとう)警備業務検定

4.貴重品運搬警備業務検定

5.核燃料物質等危険物運搬警備業務検定

6.空港保安警備業務検定

交通誘導員が、まず目指すべきは「交通誘導警備業務検定2級」である。(1級は2級合格者でなければ取得できない)

 

■警備業務の区分

警備業法上では1号業務~4号業務の4種類に大別されている。

1号業務:事務所、興行場などの屋内施設における盗難等の事故を警戒、防止する業務

2号業務:歩行者、車両等が雑踏する、屋外での事故を警戒、防止する業務

3号業務:現金、貴重品、美術品等の運搬に伴う盗難等の事故を警戒、防止する業務

4号業務:人の身体に対する危害発生を、その身辺において警戒、防止する業務(某超有名スターが演じた「BG」がこれである)

工事現場での警備員は「2号業務」に相当する。前述の警備業務検定とは1対1に対応しないので解りづらいのである。

 

交通誘導警備業務検定2級を取得する方法は以下の2つ。

1.特別講習を受講する

 真面目に受講すれば合格率は高い反面、講習会に要する日数がかかり、費用も3万円以上と高額。警備会社が負担してくれる場合もある。

2.公安委員会の検定を受ける

 講習は受けず、独学の後、公安委員会の検定を受ける。1万5千円程度の費用で済む反面、自分で勉強しなくてはいけないため難易度は高くなるだろう。

 

現実的にはしばらく現場で実戦経験を積み、タイミングをみて直接検定を受けるのが得策ではないかと考える。

ちなみに、僕の勤める警備会社では交通誘導2級を取得すると毎月1500円の手当が加算されるため合格すれば大きいし、転職の際にも有利になる、ハズ(?)である。