明け方降ったという雨はすっかり止んでいた。
しかし、苔むした川を覆う深緑の木々は露にぬれ、渓の空気は冷たく
湿っている。
一投目、スピナーを投げて落窪の流れがあたる岩を掠めた時、
岩陰から黒い影がフウッと現れた。
秩父のレギュラーサイズのチビヤマメが2匹、
スピナーを猛然と追ってきた。
つつく様にスピナーを小突くと、また岩陰に戻っていった。
この瞬間が本当にたまらない。
いつも思ってしまうんだけれど
『今日は釣れる。』
という確信が湧く。
トラウトベースのカト店員に言ったら
『釣果を気にするうちは3流。』
と言われてしまいそうだ。
スピナーをインラインの流れに強いものに結びなおし、
ドラグを確認すると情けないことにユルユルだった。
久しぶりに来た渓流に気持ちが急いていたようだ。
ドラグを閉め、糸を少し出してチェックしたが、先ほどの猛然としたチェイスを思い浮かべてもう1ツマミ閉める。
雨はヤマメの活性を上げてくれているらしい。
絹糸のようなくもの巣の洗礼を受けながら、小さな瀬と落窪の連続する沢を
早い展開で釣り進んでいった。
途中の倒木のある淵で魚を2度バラす。
相変わらず腕は悪い。
ただ、その頃には釣りたいという我執はすっかり消えて
美しい秩父渓流と元気なヤマメ達に完全に心を奪われていた。
邪念が消えた為か一匹のヤマメが新作の木イチゴ2.8gにヒット。
ルアーとの対比を見て欲しい・・・。
・・・。
パターン青、ロリータです(・ω・)
未来の尺ヤマメ(?)を川に返し、さて先日入荷したダイヤモンドカットの忠さん
スプーン3.5gを結わえて深瀬をドリフトさせた。
スプーンが流れの中で反転したとき、ダイヤモンドカットが強いキラメキを
放つ。
その瞬間グッと竿が重くなった。
大きい。
先ほどとは明らかに違う手応えを感じながら倒木の横に入られないように
強引に引き上げると・・・
あれ?
管理釣り場で 見慣れた貴方は二ジー。
かなり上流の管理釣り場から脱走してきた野良虹鱒だった。
その後、堰堤に差し掛かったので退渓。
・・・期待を裏切らない私らしい釣行出だしである(キリッ
つづく。














