橋下徹・大阪市長の「米兵は風俗活用を」といった発言が論議を呼ぶ問題の根底には、日本の風俗産業の特殊性がある。
もちろん、日本においても、本番行為を行なうソープランドや一部のデリヘルは売春以外の何物でもなく、法に照らせばグレーどころか完全にアウトだが、ピンサロやヘルスなど、本番はないが射精に至らせるサービス形態がさまざまある。
こういった売春との境界があいまいなフーゾクが存在する国は珍しく、外国人の目から見るとやはり奇異に映るようだ。日本の風俗業を撮り続けるイタリア人写真家のウンベルト・フラティーニ氏はこう指摘する。
「日本のフーゾクは大半がセックスではなく、その過程を楽しむもの。これはイタリア文化とはかけ離れていて、そこを写真に収めたかった。日本のフーゾクの特徴は、なんでもお金に換えようとするところでしょうか。キス、パイズリ、フェラチオと細かく分かれていて、それでビジネスが成り立っているのが興味深い」
※週刊ポスト2013年6月7日号