組成) 心の組成 9 | オトナになっても

オトナになっても

□■□ 「起承転結」こちらで完結することにしました・長編は「書架の背表紙」(目次)からどうぞ □■□


 「おいで」


 仰向けになったまま、まだ呼吸の整わないミオの手を取って体を起こす。


 ぐったりと、力の入らない体を私に任せるミオが愛しい。


 この部屋には、ベッドの他にちょっとしたテーブルとアームチェアのセットがある。


 脚もしっかりしているし、背もたれも厚い。


 このアームチェアはちょうどいい。


 「そこに座って。浅くね、浅く」


 言われるままに、ミオが浅く腰掛ける。


 まだそれほどしっかり意識が戻っていないようなので、ミオがハンガーにかけておいてくれたネクタイを私が手にしても、気がつかずにいる。


 腰掛けたミオに、膝立ちで向かい合う。


 肘掛の上に、そっとミオの左手を乗せても特に反応はしなかったけれど、脚を開かせると、ほんの僅かに抵抗した。


 眉を顰めながらミオが私を見る。


 「ヨシタカさん?」


 その肩を軽く押して、アームチェアの上で仰向かせる。


 「心配はしなくていいよ。こっちには私が居るからね。そこから落ちることはない」


 「え・・・」


 左脚を足首から持ち上げて、ミオの左手首と左足首を、ネクタイで肘掛に絡めながら軽く縛る。


 軽くといっても、身動きしたくらいで解けてしまっては役に立たない。


 痕が残らないように、でも動けないように。


 その手と足がしっかり結ばれてから、ミオは状況を理解したらしい。


 「いや・・・。なにこれ・・・」


 「動けないように。ミオが逃げられないように・・・」


 右脚も足首から持ち上げて、両脚を大きく割ると、さっきよりも強くミオが抵抗する。


 「ヨシタカさんっ」


 「ねえ、ミオ」


 ああ、綺麗だな・・・。


 「展翅、って知ってる?」


 「・・・」


 「チョウは捕まえられて標本にされるとき、翅を広げられるんだよ」


 「い・・・や・・・」


 「こんなふうに・・・」


 開かれた両脚と、私を受け入れてくれるミオのそこが、翅を広げたチョウのようだ。


 広げた内腿を、指でなぞり、舌を這わせると、ミオの体が震え始める。