謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
まずは、この度の地震、飛行機事故で亡くなられた方々に対し心よりお悔やみ申し上げます。また、ご遺族や被災された皆様の心身のご回復を心からお祈り申し上げます。
私は今年の年明け、音楽と花火とお祝いする人々の大きな声や笑い声を聞きながら、突然の仲間の不慮の事故に、残されたもの同士、肩を並べて震えていました。
ほんの数時間前まで一緒に喜びを分かち合っていた人が、あっという間に帰らぬ姿になってしまい、ただただショックで、自分の身体と心がどう反応しているのかが自分でも理解できない状態でした。
朝方ようやく少し眠って目が覚めると、日本から地震のニュースが入りました。
そして次に飛行機事故のニュースを聞きました。
『どれだけの人がどんな気持ちでいるのだろう。』
前回の震災の時、ずっとそんな思いを巡らせ病院で精密検査を受けるほど体調を崩してしまったので、今回は自分のメンタルの状態に気をつけています。
判断するのではなく、ただ観察する。
事実と自分が判断することや感じることを分けるようにしています。
これはすべての芸術家が自分の芸術に対してもできることですが、
判断するのではなく、ただ目の前にあるものや、起こっている事実を観察するという、マインドフルネスの考え方です。
周りのライバルたち、思う様に踊れない、思う様に演奏できない、努力しているのになかなか結果を出せずにいる自分、納得のいかない周りの対応、
そんな時、ただ自分の中にある『愛』にだけ目を向ける事が出来たら私達はどう行動するでしょう。
私は今回つくづくその状態の大切さを感じています。
2024年、皆さまが安心して心穏やかに生活できます様に、心よりお祈りしています。
トロースト紀子