先日バレエライターの森菜穂美さんが、ダンサーのアリーナ・コジョカルさんのインタビュー・レポートをツイッターに載せてくださって、そのお話に共感して胸が熱くなってしまいました。

https://twitter.com/ladolcevita416/status/1632384724617560064

 

アリーナさんは、気持ちがネガティブに傾いている時に視点を変える方法、表現法、踊る意味、若いダンサーへのアドヴァイス、子育て中の踊りでの気付き、怪我の話など、本当に沢山のヒントを惜しみなくお話ししてくださった様です。

 

特に「ロイヤルバレエでラ・シルフィードを踊った時にデンマークロイヤルの先生に言われたこと。あなたの森はどんな森ですか?と聞かれた」という話や「頭ではなく心で考えて、演じるのではなく、そのものになる」という言葉など、イメージを膨らませていくのが大・大・大好物だった私は、読みながらドキドキワクワクときめいてしまいました。

 

ですが、踊りながらそんな風に色んな事をイメージするには、技術的に仕上がっていないと中々難しく、私のクライアントさんの中でも、舞台前にこのようなお話しをしながら自分の演技を極めていく方は、セミプロやプロとして大きな劇場やコンサートホールに立たれている方達で、学生さんなどはどちらかというと技術面や体力面に不安を持たれる方が多い様に感じます。

 

例えば、集中は内的集中、外的集中、そしてまたそれらが一点集中と分散集中に分けられるので(つまり4つの集中の種類があります)、踊りのテクニックが熟練していなければ、足や手の動きのことで一杯一杯で、森の匂いを想像したり美しい風景をイメージする余裕はなく、そんなこと考えていたら失敗しそうで怖いと感じる方も多いので、集中の仕方も様々になっていきます。

 

(ちなみにスポーツの世界では、本番で実力発揮するには、初級レベルだと技術面と体力面の影響が大きいのに対し、レベルが高くなればなるほど技術面と体力面での差がつきにくく、心理面での影響が大きくなるという研究があります。)

 

それでもバレエは芸術なので、私達一人一人の心の中には、それぞれ違った風景があり、それぞれ違った役達が生きていて、それらを「踊りで体現化する」という事に意味があるはずだと思っているので、バレエの技術を唯一無二の「そこ」と結びつけていけたら良いなぁなんて考えていました。

 

感想は私の受け取り方に傾いてしまったかもしれませんが、彼女の様な方がこれからバレエ界を引っ張っていくのだろうととても頼もしく感じた記事でした。

 

素敵なツイートなので、ぜひ読んでみて下さいね。

https://twitter.com/ladolcevita416/status/1632384724617560064

 

写真はWikipediaからお借りしました。