「36.8℃の発熱があります」と受診時に言われることは割とよくあります。
「うちの子は平熱が低いので、36.8℃でも発熱です」ということらしいのですが、そう言われるとちょっと困ってしまいます![]()
というのは、36.8℃は発熱ではないからです![]()
人間は恒温動物なので、体の深部の体温は一定に保たれているため、体の内部の体温が38℃を超えた場合に発熱といいます。
写真:Pixabay
日本の家庭では、腋窩(わきの下)で電子体温計で計ることがほとんどだと思います。
わきの下は、末梢温といって、体の中心部から離れた部分の体温です。
末梢温は、外的要因の影響を受けやすいので低めに出ます。
末梢温に対して、中枢温は体のより深い部分の温度のことで、こちらはほぼ37℃に保たれています。
中枢温は、直腸(肛門内深め)、食道、膀胱、血液中、鼓膜などで計ります。
「体温が低い子」と思われている子は、実はわきの下での体温の測定方法の問題と言われています。
わきの下での正しい体温の計り方のコツです:
1)わきの下の汗を拭く
2)計る前にわきをしばらく閉じておく
3)前下側からわきの下のくぼみの一番深いところに向かって上向きに体温計を差し込む
4)わきを閉じ、両手で反対側の腕を軽く押さえるように腕組みをして測定する
これに従えば、体温が低めに出ることはかなり減ると思います![]()
参考文献:
1. NELSON TEXTBOOK OF PEDIATRICS EDITION 21 p. 1386-1387
2. 和田靖之 体温測定と体温計. 小児内科 Vol. 46 No. 3, 2014 p. 315-319
3. 梁茂雄 最近の子どもの体温は本当に低くなっているのか? 小児科臨床 Vo. 59 Np.2 2006 p. 323-326
