こんな詩を書いてみました。
『どんな終わりがこようとも』
どんな終わりがこようとも 自分らしく生きればいいと
あなたは言ってた 目を細め 蒼い空の下で
透明な陽が降り注ぎ 風の囁きを聴きながら
あなたの優しい声を聴き 心が泣いたの
触れた唇が熱い 何も怖いものはない
あなたと繋ぐ手が ほどけずにいて欲しい
愛することの幸せを 教えてくれたあなただから
いつも微笑みを忘れずに 生きて行くいつでも
どんな結果になろうとも 君を一人にはしないから
あなたは言ってた 目を見つめ 紅く染まる空に
君のためなら この命 差し出すことも構わないと
あなたの優しい囁きが 私を変えたの
触れた唇が熱い 何も怖いものはない
あなたと繋ぐ手が ほどけずにいて欲しい
人を信じる喜びを 教えてくれたあなただから
涙も二人で分け合って 生きて行くいつでも
触れた唇が熱い 何も怖いものはない
あなたと繋ぐ手が ほどけずにいて欲しい
傷はいつかは癒えるよと 教えてくれたあなただから
時の流れにも負けないで 生きて行くこれから
この詩は、このblogに度々登場する、僕が過去にお付き合いをしていた人を想い書いたものです。
宇多田ヒカルさんがデビューした、1999年に知り合い、2008年に『急性リンパ腫』で亡くなるまで、深く深く僕が愛した人でした。
彼は桜が彩やかに咲き誇る、4月に天に召されたんです。
だから、毎年、桜が咲く4月になると彼のことを思い出さずにはいられません。
ここ最近は4年程、お付き合いをしていた人がいましたが、昨年の11月に別れてしまい、現在、独り身なので、今年は余計に亡くなった彼のことが思い出されるのかもしれません。
彼はヘアー・メイクアーティストでした。業界では有名な人だったと思います。タレントさんと一緒のCMに出ていたり、女性誌のメイク特集ページでも女優さんと共に取り上げられていましたから。
彼と仕事をしたたくさんの女優さん、タレントさんは「彼は天才です!」と皆さん言ってくださいました。
彼が現役の頃は、名のあるヘアー・メイクアーティストさんがたくさん活躍してらして、腕を競っていた時代です。
どんな人も、自分印のハンコを押したような同じ顔にしてしまうメイクさんもいましたが、彼のメイクはその人がもともと持っている美しさをより引き出してあげるという感じで、他のヘアー・メイクアーティストさんとはどこか違っていました。
当時は、グラビアが全盛時代で、各週刊誌の表紙、巻頭ベージはほとんど女優さん、タレントさん、グラビアアイドルの写真が飾っていました。
でも、グラビアの仕事はファッション雑誌や有名企業のポスター・CMや、TV番組に出演する芸能人やモデルさんたちのヘアーメイクの仕事より、格下と思われていました。
「所詮、裸でしょ?」とハッキリ口にする人もいたんです。
でも、彼は敢えてそんな言葉に歯向かうように、積極的にグラビアの仕事を受けていました。これから芸能界で活躍したい、有名になりたいと一途に頑張っている名もなき女の子達の熱い想いに共感していたのだと思います。
グラビア撮影のメイクは大変なんですよ〜。顔はもとより、ほとんど裸に近いので、全身に目配せしなければいけませんから。
デジタルへ移行する前でしたから、後でパソコンで簡単に修正やレタッチが出来る時代ではなかったですし。
若い人は、若いというだけで油断しているのか、肌が荒れていることが多いんです。夜遊びしたまま現場に来たりして、食べてない、寝てないなんて肌を見ればすぐ分かりますからね。
顔の吹き出物なんかを、一つ一つコンシーラーで消してゆく作業を僕は側で見たことがあり、大変な仕事だなぁと感じていました。
彼がメイクすると、そんな肌の荒れた人も写真で見ると、驚くほど美しくなるんです。ほんとに魔法ですよ。
ファンデーションを厚塗りしているわけでもないのに、肌にはシミ・傷、吹き出物は一切なく、肌色も微妙に均一ではなく、ライトがこちらから当たった時は、こうなるであろうと予測しながら、写真に撮られた時に、被写体の女性の肌が平坦に見えないようにいつも細心の気配りをしてメイクをしていました。
若かりし頃に、彼がヘアー・メイクをした写真がきっかけとなり、今の人気につながったという大物女優さんが何人もいらっしゃいます。
二人で町を散策していても、彼の足は自然とデパートの化粧品売り場へ向かいます。新しいコスメを見つけると、美容部員さんの説明なんかそっちのけで、何時間も熱心に色んなブランドを見て歩いていました。
僕が「お腹すいた〜」と言っても聞こえてなかったですね〜(笑)。閉店時間が過ぎても帰ろうとしないなんてしょっちゅうでした。
そんな仕事に関して、誠実で情熱的な彼を僕は尊敬をし、愛していました。自分が同性愛者であることを、どんな場所でも隠したりせず、いつも生き生きとした前向きな姿は、どんな人にも愛されていました。
華やかな場所が苦手で、引っ込み思案で、初めての人の前では緊張してろくな口も聞けない僕を引っ張り出して、たくさんの人に紹介してくれました。彼と出会わなければ、会えないような方ばかりです。
『どんな終わりがこようとも 自分らしく生きればいい』
『どんな結果になろうとも 君を一人にはしないから』
これは、彼が僕に言ってくれた言葉です。
『君を一人にはしないから』そう言ったくせに、彼は僕を残し天国へ行ってしまいました。
彼が天へ召されてもう12年が経ってしまいました。
今でも彼を思い出すだけで涙が溢れます。
今までは、過去は振り返らない、前だけを向いて生きるしかないと、自分なりに頑張ってきましたが、なんだかこの頃は、彼のことばかり思い出されてなりません。
目を閉じれば、彼の声が聞こえます。笑顔もいつでも浮かんできます。だけどやっぱり会いたいですね〜もう一度だけでも。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出されてからも感染者の数は増え続けています。先の見えない不安から僕もどこか気弱になっているのかも知れませんね。
自宅に引きこもり中ですしね。
今回は、僕の私的な呟きにお付き合いくださってありがとうございました。

