こんにちは。
今、東京・日比谷の帝国劇場でミュージカル『エリザベート』が6月から3ヵ月連続上演中です。
友人に誘われて観てきたので、今日はその感想を書いておきます。
前回の上演は2016年。東宝版としては3年ぶりの上演です。
2016年版は、大阪まで友人と遠征して観たんだったなぁ〜。その時のことはミュージカル『エリザベート』への僕の熱い思いと共にこのblogで書かせてもらっています。興味のある方は読んでみてください。
2019年の同公演のタイトルロールのエリザベート役として、宝塚版オリジナルキャストだった花總まりさんが2015、2016年に続き登場し、2018年8月~11月に宝塚歌劇団月組公演『エリザベート–愛と死の輪舞–』でエリザベート役を演じて宝塚歌劇団を退団した愛希れいかさんは、同役で退団後の記念すべき初舞台・初主演を飾ることになりました。
また、黄泉の帝王・トート役には2015、2016年から同役で新境地を開いたとされる井上芳雄さんと、2018年『モーツァルト』でタイトルロールを見事に演じた古川雄大さん(2012・2015・2016年ルドルフ役)が演じています。
皇后暗殺者ルイジ・ルキーニ役は山崎育三郎さんと成河さんが前回に続き演じていて、今回の初役として、フランツ役を田代万里生さんと共に演じているのは平方元基さん(2012年ルドルフ役)、ルドルフ役を京本大我さんと共に演じるのは三浦涼介さん・木村達成さん。
皇太后ゾフィー役は宝塚OGの剣 幸さん/涼風真世さん/香寿たつきさんのトリプルキャストです。
僕が観た回の〈キャスト〉です。
◎エリザベート/花總まりさん
◎トート/古川雄大さん
◎皇太后ゾフィー/香寿たつきさん
◎ルイジ・ルキーニ/成河さん
◎フランツ・ヨーゼフ/平方元基さん
◎ルドルフ/木村達成さん
〈クリエーター〉
◎脚本・歌詞/ミヒャエル・クンツェ
◎音楽・編曲/シルヴェスター・リーヴァイ
◎演出・訳詞/小池修一郎さん
◎音楽監督/甲斐正人さん
◎美術/二村周作さん
◎照明/笠原俊幸さん
◎衣裳/生澤美子さん
◎振付/小㞍健太さん・桜木涼介さん
◎歌唱指導/山口正義さん・やまぐちあきこさん
◎音響/渡邉邦男さん
◎映像/奥 秀太郎さん
◎ヘアメイク/富岡克之さん(スタジオAD)
◎演出助手/小川美也子さん・末永陽一さん
◎舞台監督/廣田 進さん
◎稽古ピアノ/中條純子さん・宇賀村直佳さん・石川花蓮オーケストラ東宝ミュージック・ ダット・ミュージック
◎指揮/上垣 聡さん・宇賀神典子さん
◎宣伝写真 /Leslie Kee
◎宣伝美術/アートディレクション服部浩臣さん(COM Works)デザインCOM Works
◎製作/東宝
『エリザベート』は、ハプスブルク帝国最後の皇后エリザベートと黄泉の帝王『トート=死』の禁じられた愛を描いたミュージカルです。1992年オーストリアはアン・デア・ウィーン劇場での初演以来、今日まで世界中で上演され、日本では1996年宝塚歌劇団雪組による宝塚版の上演を皮切りに、帝国劇場での東宝版も2000年以来繰り返し上演され、観客を魅了し続けてきました。
僕も1996年、宝塚歌劇団「雪組」一路真輝さん退団公演『エリザベート–愛と死の輪舞–』を観てから、魅了され続けている一人です。
『エリザベート』は本作の脚本・歌詞を担当したミヒャエル・クンツェと音楽・編曲を手がけたシルヴェスター・リーヴァイが上演の権利を各国に委託する際に、振付や演出を自由にしていいと任せてくれているので、上演される国によって演出も違うし、楽曲も追加されたりして、独自の進化をしている作品なんですよね。
『愛と死の輪舞』という曲も宝塚で上演が決まった時に作られた曲ですからね。
オリジナルのウィーン版は、伝統と格式を重んじる宮廷との軋轢の中で苦しみ、重圧に耐えかね、全てを捨てヨーロッパ中を流浪する日々を送り、その旅の果てに暗殺された皇妃エリザベートのベールに包まれた半生と、ヨーロッパを支配してきたハプスブルク王朝の終焉を、エリザべートにつきまとい誘惑する「死」という架空の存在を通して、重厚に退廃的に描いた作品だったのですが、それを日本人には馴染深い「嫁・姑」の関係をクローズアップし、黄泉の帝王「トート」を少女マンガに登場するキャラクターのように描き、日本独自の文化であるアニメやコミックに通じるファンタジーの要素を取り込んだ、小池修一郎さんの演出がこの物語にビタッとはまって、僕たち観客の心を鷲掴みにしているのだと感じます。
それプラス、3年前の公演から、一つの時代の崩壊とやがて来る新しい時代の到来を感じさせる、歴史劇としての要素がきっちり描かれるようになった気がします。
今回、3年ぶりに観させていただいて、演出、美術、衣装、振り付け、演者、ファンタジーと史実の全てのバランスがとても良くて、あっという間の3時間でした。
帝国劇場にふさわしい、東宝ミュージカルの一つの到達点だなぁと思いました。何度観ても満足感で一杯です(笑)。
楽曲がまた素晴らしいんだなぁ〜。全てのシーンの曲を口ずさめるって凄いことですよ。
いつか、ハリウッドで映画化してくれないかなぁ〜。
『レ・ミゼラブル』の映画版は良かったですからね。
今回は、もうあれこれ言うことはありません。
この舞台に携わった方々全てに感謝です。
感動しました。
何度でも観たいです!
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WELCOME TO THE THEATER/井上 芳雄 ミュージカル・セレクション
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