やりこみプレイ | トロンボーン奏者茂木光伸のブログ

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さいたま金管楽器教室を主催
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8月もあとわずかですね。

皆さんは夏休みはいかがでしたでしょうか?

私はフリーという立場なので仕事がないところが休日になります。

今年は休日がことごとく雨だったのでレジャーを楽しむことはできませんでした。

 

さてタイトルの「やりこみプレイ」ですが、ゲームをする方にはお馴染みの単語で一度クリアしても例えば「最速クリア」を目指すとか5人パーティで行動するのに「1人プレイ」をしたりとか一つのゲームを遊び尽くすことを目的としたプレイの仕方ですね。

ゲームソフトがとても高く新しいソフトをなかなか買えない子供たちが始めた遊び方です。今では制作側も2週目、3週目のプレイを念頭に置いて制作しているのでいろいろな遊び方ができるのです。

 

前置きが長くなりましたが、私は現在トロンボーンの練習は完全に「やりこみプレイ」状態です。

どういうことかというと、私はもうトロンボーンを始めて25年が経ち、プロとしてもキャリアはそれなりに長く、様々な経験を重ねています。

いろいろなことが同じだと思うのですが、専門的に勉強してある程度まで上達すると上達が難しくなってくる。専門家ともなると肉体的な衰えにより成長というよりはパフォーマンスの低下を防ぐことにシフトしていきます。

 

しかし私はいまだに自身が成長していると実感しています。

それはこの「やりこみプレイ」の練習のおかげです。

 

大学時代はひたすら練習していました。

これはRPGに例えるならばひたすらレベリングを繰り返し、ストーリーを進ようとしている状態です。

 

その後フリーとしてプロ活動を始めましたが、私ははやくも自身の腕前に限界を感じていました。

そこで私は一度リセットし、Lv.1からやり直そうと留学をしたのです。

やり直しですので大変かとお思いでしょうが、一度途中までプレイしたゲームをやり直すのですからストーリーはサクサクと進みますし、あまり良くなかった手法もより良いもので進められるのですからすぐにリセット前の腕前を超えることが出来ました。

 

そして現在ではレベルを上げようとするのではなく自身に最適な装備、技、術、見切り、道具を選びなおし、整理する作業をしています。

 

皆さんはロマンシング・サガ2というゲームをご存じでしょうか?

発売から20年を超えるスクウェアのゲームですがいまだに動画サイトにやりこみプレイや実況プレイが投稿される名作ソフトです。

このゲームではキャラクターのHPやMPを上げるのはもちろんのこと技の閃きや術、武器、防具の開発、属性装備、陣形、クラス選択など様々な選択肢が存在します。持ち運びできる装備、技、術、見切り、道具には限りがありますので取捨選択が必要になってきます。

 

何となくで選択し、ボスに挑むと簡単に返り討ちにあってしまう為、しっかりと対策を練る必要があるのです。

 

なんとなくお分かりいただけたでしょうか?

私はトロンボーンを手にしてから得てきた経験や知識を整理し、自身の奏法を組み替える作業をしているのです。

装備を選びなおし、技や術や見切りのバランスを整え、道具庫から所持品を厳選し、現在の自分に最適なキャラクターを作っているのです。

 

なんとなく今までと同じ選択しではなく、もう一度しっかりと最適解を模索し、漠然としたものを確信へと変えていくのです。

 

齢を重ね、肉体的に衰えたとしても、それに対応できれば退化を進化へと変えることも不可能ではないと私は考えています。