人は生きるために生を受けます
それはとてもとても低い合格率をくぐり抜けて
それがどんなに重たい障害があっても
どんなに酷い毒親でも
どんなに酷い環境でも
とてつもなくゼロに近い確率の中から貴方が選ばれた。貴方だけを選んだ。
そうして妊娠期を得て、順調でも、不調でも
予想外に早く産まれたとしても、
貴方は産まれ、酸素を求めて呼吸を始める
その瞬間から死に向かって時を刻む
その瞬間から貴方だけの長い長い物語が始まる
命が終わる時まで続く貴方の物語
幸せになるのは貴方次第
笑うのも
落ち込むのも
恋をするのも
どんな時も川はながれ
鳥は飛び
生き物が絶滅しても
草木は伸び、枯れ
時は流れていく
貴方だけの人生
今しかないその時間
産まれてから、成長し、さまざまなを学び、次の世代に引き継ぐまでにはとても時間がかかる
だから、自分の自由な時間はとてもとても短い
その中に貴方は様々な人生を左右する選択をしていく事になる
考える時間は短い
その時間の中で生涯連れそう相手を見つけ出さなくてはならない
浮気しない人を
ピッタリ合う人を
ほぼほぼ不可能な選択だ
生涯その人しか好きにならない保証なんてあるわけない。
そして親になり、責任という訳のわからないものを一生背負う事になる。
親の言動一つ一つ責任が伴う
毒親と言われないために必死に
生きるために必死に働いて
パートナーのために必死に尽くす
全てに必死になり
気づいたら白髪
気づいたら腰が痛くて息切れして、医者から食生活を改めるように言われる
気づいたら親が認知症で暴れてる
赤ちゃん以上に手がかかり
赤ちゃん以上に可愛くなくて
赤ちゃん以上に便が臭い
赤ちゃん以上にお金がかかる
貴方だけの物語。
なのに最期は自分では決められない
理想の最期はあるのに。
貴方だけの物語はどうでした?
満足していますか?
まぁまぁかな。になったかな?
さぁ。あと半分。
残された時間は本当に短い。
まだまだ必死に働くよ。
子どもの物語がより良いものになるように。
輝く未来を教えたい
大好きな主人見たいもの、食べたい物あるよ
話したい事はたくさんあるし、もっと手を繋いでいたいし、もっともっと共に居たい。
主人がおじいちゃんになり孫と遊ぶ姿を見てみたい
子どもを抱いた時みたいな、優しすぎる笑顔をまた見たいな。また2人で赤ちゃんをバタバタしながらお風呂に入りたい
ヨボヨボになった2人。白髪を染めながら。
シミだらけになった顔の貴方と。
私は貴方と出会って、初めて陽が差した人生になった。初めて生きていたいと思えるようになった。
私だけの物語は私だけが綴れるのだと知った。
本当にありがとう。
まだまだ一緒に桜をみたい
まだまだ一緒に。
出来れば私の命が終わる時まで貴方と。
貴方に「ありがとう」と言われたい。
貴方の最後の顔は涙なのかな
どうか私の手が冷たくなる前に
命の抜けた身体は本当に不気味だけど
どうか頭を撫でて欲しい
私だけの最期。
エピローグは貴方が綴っていって下さい。