読書日記2025-75
舞台には誰もいない
岩井圭也(著)
[祥伝社2024年9月発行]
![舞台には誰もいない (単行本文芸フィクション) [ 岩井圭也 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/6678/9784396636678_1_4.jpg)
あらすじ
他人を演じている間だけは、ここにいていいんだと思える。 ゲネプロの最中に一人の女優が命を落とした。 彼女の名は遠野茉莉子。 開幕を直前に控えた舞台で主役を演じる予定だった。 舞台演劇界で高い評判を得て、名声をほしいままにしていた茉莉子。 彼女をその地位に押し上げたのは、劇作家の名倉敏史だった。 茉莉子の死からほどなくして、舞台の関係者が一堂に会するなか、名倉は重い口を開く。 「遠野茉莉子を殺したのは、ぼくです」。 やがて関係者たちも次々に、彼女について語りだす。 茉莉子の「死」の真相を探るほどに、次第に彼女の「生」が露わになっていき――。
感想
舞台のリハーサル中、不可解な死を遂げたひとりの女優。 事故なのか、自殺なのか、それとも――。 女はみんな、誰かを演じて生きている。 舞台の上でも、日常でも…
またも岩井さんの引き出しを開けてしまいました!
茉莉子は、役者に命をかけたのか…?
自分を保つために役者を利用したのか…?
自分には考えられない世界だし、そこまでして生きるしんどさも軽々に分かると言えないし、、、
それでも読んだ者を惹き込ます強さにハマるのは、それ自体も演技力なんだろうか?
演じることに没頭するさまは狂気そのもの…(・・;)
最後まで凄まじいほどの執念で物語は締めくくられるし。
最後の最後にタイトルを実感しますね!
《心療内科で処方される薬を飲むと普通の人の精神状態になれる。》が、役が演じられない、入り込めないとな。
やっぱり分からないな…
『女はみんな、誰かを演じ生きている。』
これは…多少は分かるけど、ある部分ある時期にじゃないかな?
ずっとなんて、しんどくて仕方ないっしょ(≧∀≦)
皆さんは演じてますか?
ありがとうございましたm(_ _)m