読書日記2025-69

迷惑な終活

内館牧子(著)

[講談社2024年9月発行]


迷惑な終活 [ 内館 牧子 ]

 

あらすじ

やり残したことにケリをつけるのが、本当の終活だ。 年暮らしの原夫妻。 妻の礼子はいわゆる終活に熱心だが、夫の英太は「生きているうちに死の準備はしない」という主義だ。 そんな英太があるきっかけから終活をしようと思い立つ。 それは家族や他人のためではなく、自分の人生にケリをつけること。 彼は周囲にあきれられながらも高校時代の純愛の相手に会うため動き始める。 やがて、この終活が思わぬ事態を引き起こし──。


感想

ここ最近の内館作品は『定年』『終活』『老後』『シニア』を題材にした本が続いてます。 これもシリーズと言っていいのかな?

今回もズバリ『終活』


残された者に迷惑かからないようにするのが終活と思いきや…

やり残した事や思い残したことを実行する自分の為の終活とな。


確かにそこは同調する!

けれど、自分軸の終活には迷惑がついてくる気もするなぁ。


60代半ばになった私としてはほぼ現実的な話だったけど、まだ現役で仕事をすることが私の自分軸と思っていて、ちょっと考え方が違う登場人物たちの誰にも感情移入出来なかった…


ただひとり日出子さんの行動には「ようやった!」と言いたくはなったな。

40年も前の不倫に決着をつけた終活…

当然そういう気にさせた相手の男が悪いのだ!

本当に身勝手なオヤジ、あなたに終活を語る資格なしプンプン


結局、「終活」とは後に残された者のためなのか?

自分のやり残したことをするためのものなのか?

さて読まれた方はどう思うでしょうね。


ありがとうございましたm(_ _)m