読書日記2025-48

赤羽せんべろまねき猫

坂井希久子(著)

[中央公論新社2024年10月発行]


赤羽せんべろ まねき猫 (単行本) [ 坂井希久子 ]

 

 あらすじ

父が脳出血で倒れた。 折り合いの悪い父・時次郎と、この10年連絡すら取り合っていなかった42歳の篠崎明日美。 実家からは勘当されとっくの昔に母に逃げられている時次郎にとって、一人娘である明日美は唯一の身内である。 変わり者の父は16年前から「まねき猫」という立ち飲み屋を営んでいるが、医師には「回復後も麻痺が残る」と言われ、店に立ち続けるのは難しそうだ。 「まねき猫」を閉めるしかないと考えていた明日美だったが、時次郎の友人で店の回転資金として300万円貸しているという「宮さん」によると、返済に関しては「『まねき猫』が続くかぎり無期限」ということらしく、簡単に閉店するわけにはいかず……。


感想

"せんべろ"のイメージでご陽気な話かと思って読み出したら、確かに赤羽の飲み屋の話ではあるけど…

許せない父親の話に、あぁー嫌いなタイプの親の話かと気持ちが降下↘魂


こういう親って許せないんですよね。

子供にとっては最低、でも他人には面倒見がよく慕われる人っているんですよ…


話の筋はだいたい予想通りで、最後にはこうなるだろうも。

温かい人との繋がりはいいですね〜

人情で最後はあたたかな気持ちにはなれたけど、介護、育児放棄、貧困など簡単に解決できない社会問題が山積みかな…。


まぁ〜ね、明日美もいっぱいいっぱいだった心身も生活も、その人情で助けられたのは間違いないし、後半になってだんだんと気持ちをほぐしていき着地する、坂井さんらしい技法でした!

ありがとうございましたm(_ _)m