読書日記2025-47
11ミリのふたつ星
視能訓練士 野宮恭一
砥上裕將(著)
[講談社2024年12月発行]
![11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~ [ 砥上 裕將 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/6027/9784065376027_2.jpg)
あらすじ
「たった11ミリ。小指で押した先ほどの的を通して、人は世界を見ている」不器用な青年・野宮恭一(のみやきょういち)は視能訓練士として着実に力をつけていた。 ある日、野宮が喫茶店で出会ったのは、世界を立体的に見ることが難しい四歳の少女・灯(あかり)だった。 限られた時間の中で灯の訓練を重ねるうち、野宮はロービジョンの小学生や糖尿病網膜症の漫画家など、さまざまな悩みを抱えた人々に出会う。 目に宿る奇跡に向き合い、野宮が見つけた答えとはーー。
感想
前作も良かったけど、今作はもっと良かった!『7.5グラムの奇跡』
個人的に最近は眼科にお世話になっているので、視能訓練士さんもお馴染み。
ただいつも淡々と仕事(検査)をされるだけで、個人的に馴染むこともないので思い入れはないんだけど…
このシリーズを読んで、ちょっとだけ近寄ってもいいのかな?と毎回視力や眼圧を聞くようにはなったけどね
先生はお忙しくて聞ける雰囲気ではないので…
今回は"斜視"についての話が多く
学生の頃に仲良かった人がそうだったけど、特に気にしなかったな。
こんなに大変な状態で、本人には辛い事でもあるとは全く知らなかった…。
私自身、顔面麻痺から似たような状態になったことがあり、視界が二重になり片目でしか視ることができず…人生終わった…くらいの衝撃でした…
この話を読んで、日常にも潜んている危険に怖くなった。
視えるって本当に大事だし有り難い事なんですよね!
気になった言葉
《儲からないと分かっていても誰かがやらないといけないことはあるんです。仕事ってそういうものだと思うんですよ》
そういう人が溢れると優しい世の中になるかもね〜
《みんな、どうにもならないことを何か抱えています。抱えている人同士がなんとか今日を幸せに生きようと右往左往して一歩一歩前に進んでいるのが世の中なんじゃないかって思う》
これまた皆がお互い周りを思いやれる世の中であれば生きやすいかもね〜
あちらこちらでジワジワくるのは、やっぱり「良かったね!」と想える場面
思わず*を付けたくなるお話でした!
ありがとうございましたm(_ _)m