読書日記2024-205
ジェンダー・クライム
天童荒太(著)
[文藝春秋2024年1月発行]
あらすじ
誰もが容疑者。誰もが当事者。 性にまつわる犯罪……ジェンダー・クライムは連鎖する。
土手下に転がされていた男性の遺体。 暴行の痕が残る体には、メッセージが残されていた。
「目には目を」
なんと男の息子は、3年前に起きた集団レイプ事件の加害者だった――。 次々現れる容疑者、そして新たな殺人。 罪を償うべきは、あなたかもしれない。
天童荒太の原点回帰にして、記念碑的作品!
感想
天童作品は5冊目。
いつも時代を反映した社会問題に斬り込まれている気がします!
前半はあまり乗れなくて…う〜ん(-_-;)
後半から終盤、色んな事実が見えてきた辺りからは一気ね!
『ジェンダー』と『クライム』
ジェンダー=社会や文化によって形作られた性別に、対する考え方、役割、特徴など
クライム=犯罪
複数の犯罪が最後には繋がる巧妙さだけど、途中でコロコロ変わる語り手に戸惑ったかも…
警察上層部と政治家との関係には嫌悪感しかないけど、それはフィクションじゃなくて絶対に許してはならないこと!
そして、
性犯罪への理解のなさ。
被害者と家族、また加害者と家族
どちらにも取り返しがつかない傷として残る…
普通ならば「あとがき」だけど、それが「謝辞」と。
そこに著者の想いが見えたように思いました。
天童作品の新刊は上下本の大作!?
きっと読み甲斐あるんだろうけど、覚悟がいりそうなので…
いつか余裕のある時に読もう〜(^^)/
ありがとうございましたm(_ _)m