読書日記2024-203

海が見える家 逆風

はらだみずき(著)

[小学館文庫2021年9月発行]


海が見える家 逆風 [ はらだ みずき ]

 

あらすじ

入社一ヶ月で会社を辞めた文哉は、急逝した父が遺した千葉県南房総の海が見える家で暮らして三年目を迎えた。 この春に起業した文哉の生活は順風にも見えた。 しかし、直撃した大型の台風によって生活は一変してしまう。 通信手段すら途絶えるなか、文哉は地域の人と共に復旧作業に取り組んでいく。そんなとき、学生時代の知人の訪問を受ける。 農業の師である幸吉、便利屋の和海らと深く交流し、自給自足的な生活を目指すなかで、あらためて自分がどうやって食っていくのか悩み、模索する文哉に、新たな決意が芽生えていく――。
18万部突破! ベストセラーシリーズ、待望の第三弾!!


感想

シリーズ3冊目。

前作『それから』では、王道ながら前へ進む姿が清々しいしくて眩しかった。


そして今回はタイトル通りの『逆風』なのよね…

順風満帆に見えた文哉の会社設立も、自然災害による被害の影響で大きく変化…。

しかし…

それが生きるってことだ!

自然には人間は無力とは、色んな場面で誰もが直面すること。

だけど…

自然を相手に生活している人には、そんなに簡単なことではない。


台風もそうだし、獣害問題も深刻。

人間も獣も鳥も、命あるものは命をつながなくてはならない。

そして命を継いでいくために食う。

生きるために食う。

そのために命を奪う…。


当たり前のことだけど、都会に住んでいるとスーパーで売っているだけの食材には、そこまでの想いは持たない、いや持てない。


イノシシの命をいただく場面には涙が出た。


さて次は『旅立ち』

きっと前向きな方向かな?


ありがとうございましたm(_ _)m