読書日記2024-173
鷹野鍼灸院の事件簿
謎に刺す鍼、心に点す灸
乾緑郎(著)
[宝島社文庫2016年6月発行]

あらすじ
新米鍼灸師の真奈が勤める鷹野鍼灸院は、院長の鷹野が往療に出てばかりで不在が多いため、真奈がひとりで切り盛りしている。 小児がん病棟で親子マッサージの講師をすることになった真奈は、病院である出会いをする「二人のクラウン」。 往療にやってきた真奈を待っていたのは、事故で四肢の麻痺した男を献身的に介護する妻にモラハラを繰り返す男だった。 しかし真奈は次第に違和感を覚え……「坂道に立つ女」。 鷹野の師匠であり元義父の法要に参加することになった鷹野と真奈。 10年ぶりに参加した鷹野だったが、会食の席で突如住職が倒れ……「師、去りし後」ほか全5話。
感想
鍼灸師の著者が描く、心ほぐれる鍼灸ミステリー、第2弾。
前作を読んでまだ日が浅いので、まだどっぷりと鍼灸の魅力に浸れました!
心もほぐして貰いましたよ(✿ ♡‿♡)
2年目の真奈ちゃんの成長と輪をかけたお節介?患者さんのプライベートに踏み込み過ぎる話も熟れてきましたねぇ〜(*^^*)
今回は話のネタが割と重いのが多かった…
故に読まされた感満載で、鍼灸治療の話も深かったなぁ。
東洋医学=鍼灸だとの認識だったけど、そこもまた微妙な括りがあるようで…
難しい…
鷹野先生は言う
『鍼を打ったり灸をしたりすることだけが鍼灸師の仕事じゃないんだ。鍼灸よりも適切な治療があると判断したら、鍼を打たずにそちらを紹介するのも医療者の責任なんだ。』
つまり、治療の腕を誇ったり自慢するのが鍼灸の目的ではないし、緩和させてはいけない痛みもある。
鍼灸師ならではの著者の想いも多分に含まれてましたね。
もう続編は出ないんだろうか?
ありがとうございましたm(_ _)m