読書日記2024-147

あなたの大事な人に

殺人の過去があったらどうしますか

天祢涼(著)

[角川春樹事務所2024年4月発行]


あなたの大事な人に殺人の過去があったらどうしますか [ 天祢 涼 ]

 

  あらすじ

横浜に本社を置くオオクニフーズの相模原支社に勤務する藤沢彩は、子どもの頃から自分の感情や思考を言葉にするのが苦手だ。 その性格もあり引っ込み思案で人との付き合いも苦手な彩だったが、仕事のことで思い悩んでいた時に声をかけてきた一年先輩の同僚社員・田中心葉に次第に惹かれていく。 心葉と同期の佐藤千暁とも次第に交流ができ、三人はそれぞれ十年後も二十年後も一緒にいたいと願うようになっていた。 そんなある日、心葉が会社の朝礼で、何の前置きもなく「ぼくは人を殺したことがあります」と発言したことで、絆は揺らぐ。 そして千暁にも、兄が殺された被害者遺族という人に言えなかった過去があった……。


  感想

なんとも意味深なタイトルで、内容は…はい、そのまんまでした(#^^#)


割と王道に進むなぁと思っていたら、えっ(⁠☉⁠。⁠☉⁠)⁠! 加害者と被害者遺族が!

斬新というか、ありえへん∞世界


目次《わたしのこと》《僕のこと》《彼のこと》《彼女のこと》《わたしたちのこと》


まず《わたしたちのこと》で、タイトルのどう大事な人になっていくのかの過程がありうんうんと…

ところが《僕のこと》で、気持ちは被害者側にぐっと寄っていった。


少年犯罪には生育が大きく関わっているのは理解しているし、同情すべき点もあるけど、被害者側の苦悩を目の当たりにするとそれが霞んでしまう…


犯罪被害者の苦悩、加害者の苦悩、少年犯罪の問題

犯罪にはいろんな人がいろんな形で傷付いてしまう…


異常に見える被害者の母親だけど、息子がいきなり理不尽な事件被害者となり逝ってしまったら…

鬼にも蛇にもなるのは仕方ないかな


結末がもうひとつスッキリしないのが残念アセアセ


ありがとうございましたm(_ _)m