読書日記2024-140
夜明けのカルテ
医師作家アンソロジー
午鳥志季•朝比奈秋•春日武彦•中山祐次郎
佐竹アキノリ•久坂部羊•南杏子•藤ノ木優
[新潮文庫2024年6月発行]
あらすじ
その眼で患者と病を見つめてきた医師にしか描けないことがある。 9人の医師作家が描く、医療の光そして影── 医学エンターテインメントの総合病院、誕生!
◆収録作品◆
『研修医ヒナノの洞察』午鳥志季
『魚類譚』朝比奈 秋
『パイナップルがある光景』春日武彦
『救いたくない命』中山祐次郎
『春に綻ぶ』佐竹アキノリ
『闇の論文』久坂部 羊
『言葉が消えるまえに』遠野九重
『空中テント』南 杏子
『峠を越えてきた命』藤ノ木 優
感想
9人の医師作家によるアンソロジー。
名前を知っているのは4人、さすがに本職が医師なだけあって、どのお話しもリアルな現場が伝わってきました。
春日さんの精神科領域の話は興味深かったし、久坂部さんの論文の話はリアルぽく、《医療の世界には"不都合な真実"が少なからずあるーー》
そしてなんと言っても南さん、唯一医師視点でない物語で…
もし肉親が認知症になったら…をかなりリアルに仕上げてます!
進行性の認知症の父親の世話を母親1人で担い、他人事の息子と娘、口だけ出す伯母٩(๑`^´๑)۶ハラタツ
ただ今、認知症予備軍の義母と同居中の私にはリアル過ぎて目眩がおきそうだったわヽ((◎д◎))ゝ
現代の医療小説は多様であれど、核にあるテーマは
《医療には何ができるのか?》
《医療に不可能なこととは何か?》
ドクターの頑張りがリアルでした!
ありがとうございましたm(_ _)m