読書日記2024-118

真実の口

いとうみく(著)

[講談社2024年4月発行]

 

真実の口 [ いとう みく ]

 

あらすじ

中3の冬、受験を控えた青山湊、七海未央、周東律希の三人は、祠の前にしゃがんでいる小さな女の子を見つけた。 何もしゃべらず、動こうとしない少女を放っておけば、凍死してしまうかもしれない三人が下した判断は、この子を交番に連れて行くというものだった。 それから四週間後、校長室に呼ばれた三人を迎えたのは、警察官たちだった。 感謝状が贈られたのだ――。
高校生になった年の夏、三人は再会し七海が出したスマホの画面には、親による子どもの虐待事件のニュースが映し出された。 もちろん、あのときの女の子とは別人のニュースだ。 しかし、三人それぞれがあのときの女の子の様子に不審なものを感じていた。 「もしかして、わたしたちすごい誤解をしてたってことはないかな」。 警察から感謝状を贈られた三人は、自分たちの行動が間違っていなかったかをたしかめるため、あのときの女の子を探し始める――。


感想

初読みの作家さん。

《夏の読書感想文全国コンクールの課題図書に作品が選ばれる常連であり、野間児童文芸賞、ひろすけ童話賞、河合隼雄物語賞など児童文学の主要な賞を続々受賞した、いとうみくによる書きおろし最新作。》

というので、興味を持ち読んでみた。


ということは本書も児童書なんですよね…

社会問題を含めたなかなかシビアな題材でした。


虐待されているであろう幼児に、学校、警察、児相、どれもあてにはならないと。

何が正しくて何を信じればいいのか全くわからない中、必ずしも3人の行動は褒められたものではないけど、誰かが気づいて行動しなければ、ありすの身の安全は保障されないままだった…


そう、大人は違和感に気づいても間違いかも、関わるのは面倒だと目をつぶることが多い!

若さゆえに行動だけど、若いからこそ出来た無茶な行動ね〜

児童書だけど大人にこそ読むべき本かも!


ありがとうございましたm(_ _)m