読書日記2024-105•106
ねこまち日々便り
(上)ねこが来た編
(下)ひとも来た編
柴田よしき(著)
[祥伝社文庫2023年5月発行]
![ねこまち日々便り(上) ねこが来た編 (祥伝社文庫) [ 柴田よしき ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/8830/9784396348830_1_2.jpg)

あらすじ
(上)ねこが来た編
きっかけは一匹の猫だった。 まだやれる!を信じて生きる人々を描く奇跡の物語。
緑色の大きな目をした、やけにヒゲの長い猫だった。 離婚を機に故郷根古万知に戻った愛美は、この灰色の拾い猫をノンちゃんと名付け、飼うことに。 町名をもじって「ねこまち」と呼ばれるシャッター商店街の再活性化を狙い、ノンちゃんは一日駅長を務めることになる。 すると、これが話題になり、ノンちゃん見たさに駅は大賑わい、町も観光客で活気を取り戻す。 ところが……。
(下)ひとも来た編子どもには希望を、大人には夢を。 未来をあきらめていた人々が町の再生に挑む!
ふかふかと柔らかな毛に包まれた灰色の猫は、なかなかの器量良しだった。 観光客は一向に途切れない。 しかし、愛美たち商店街に暮らす人々は、根本的な問題に悩んでいた。高齢化による後継者問題である。 ノンちゃん人気が衰えないうちに、若者が、子どもたちが住みたくなる町にするためには。 愛美は自分の故郷の未来のため、奇想天外な案を思いつくと……。
感想
前回のタイトルの"猫"はフェイクだったけど、今回はどっぷり"猫"さんよ
前々から気になっていた本。
微妙に予約数が途切れず、密かな人気本←多分猫好きさんかな?
上下本なので、これはまとめて読まないとと2冊いっぺんに予約した。
で、それが正解!
この本は完全に続きなので、上下本続けて読まないと完結しませんよ。
特に下巻が良かった!
それぞれのタイトルがいいですね〜
『ねこが来た』『ひとも来た』
観光の目玉もなくただ廃れていく町に、物怖じしない人懐っこい猫さまがやって来て住民が立ち上がった?!
猫さんの一日駅長で、わずかに活気づいてきたのをきっかけに、シャッター商店街を再開発ならぬ再活性!?
という何処かにありそうな話だけど、その段階を確認していくのも面白かった!
さびれた商店街の年寄りは、もう人生に期待せず穏便に波風立てず何も期待せず…静かに暮らしたい!
小さな集落の自給自足に近い生活をしている年寄りもそう…
その気持ちも分かるなぁ〜
齢を取るにつれて、とにかく平穏で平和な日々!それだけを願ってしまうもの。
それでも人が集まり町が動いたら、興奮もするし前向きにもなれるのが人間なんだなぁ〜
本書での女優さんの言葉
《私はもう老いることは怖くないわ。怖いのは何もせずに朽ちていくこと、それだけ》