読書日記2024-74

ヒポクラテスの悲嘆

中山七里(著)

[祥伝社2024年3月発行]


ヒポクラテスの悲嘆 [ 中山七里 ]


  あらすじ 

家族はどこで一線を越えてしまったのか…
浦和医大法医学教室にミイラ化した遺体が運び込まれた。 亡くなったのは40歳の独身女性で、死後2週間が経っていた。 まだ4月だというのに埼玉で見つかった4体目の餓死死体だ。 埼玉県警の古手川によると、女性は大学受験に失敗して以来20年以上引き籠っていたという。 同居していた70代の両親は先行きを案じ、何とか更生させようと民間の自立支援団体を頼ったが、娘は激昂し食事も摂らなかったらしい。 彼女はなぜ餓死を選んだのか? それとも親が嘘を? だが、解剖を行った光崎教授は、空っぽであるはずの胃から意外なものを見つけるが――。


  感想

死体は嘘を吐かない――傑作法医学ミステリー第5弾!


著書の多い中山作品なので近年はあまり読んでないけど、シリーズで追いかけているのは手堅くねウインク


今回は引きこもりや老々介護など重たいテーマ魂

目次•••《7040》《8050》《8070》《9060》《6030》

この数字が意味するのは、社会問題としても取り上げられいますね…


今作はその問題が強調され、法医学部分が少なかったかも?!

事件解決は当たり前だけど、なんか…後味の悪い結果ばかりでしたショボーン


引きこもりや老老介護により家族が追い詰められていく様、被害者が悪人で加害者が善人のような記述なのはわざとだろうか?


多分、実際に縁のない人からはその通り!となるだろうし、体験者や現実にその立場の人からはどうなんだろう…


ただ、プロローグでいきなり悲惨な景観を見せられ萎えた気持ちで読み進めると、未然に凶悪犯を防いだとも思えてもくる?! それが狙い?

エピローグの話もその通り!とは思えない私がいた…


本中である人は言う

『あれは育て方が悪かった。二十歳を過ぎればみんな大人だ。家から追い出しゃ良かったんだ。いつまでも親が護ろうとするから精神年齢が子どものまま歳を取っていくんだ』


どうなんでしょうね…
同じ立場だったら…
加害者達を責められないかも…

ありがとうございましたm(_ _)m