読書日記2024-70

1(ONE)

加納朋子(著)

[創元クライム・クラブ2024年1月発行]


1(ONE) (創元クライム・クラブ) [ 加納 朋子 ]

 

あらすじ

謎に彩られた日々の中で、あなたは私の一番になった『ななつのこ』から始まる〈駒子〉シリーズ、20年ぶりの最新作!
大学生の玲奈は、全てを忘れて打ち込めるようなことも、抜きんでて得意なことも、友達さえも持っていないことを寂しく思っていた。 そんな折、仔犬を飼い始めたことで憂鬱な日常が一変する。 ゼロと名付けた仔犬を溺愛するあまり、ゼロを主人公にした短編を小説投稿サイトにアップしたところ、読者から感想コメントが届く。 玲奈はその読者とDMでやり取りするようになるが、同じ頃、玲奈の周りに不審人物が現れるようになり……。 短大生の駒子が童話集『ななつのこ』と出会い、その作家との手紙のやり取りから始まった、謎に彩られた日々。 作家と読者の繋がりから生まれた物語は、愛らしくも頼もしい犬が加わることで新たなステージを迎える。



感想

シリーズものとは知らずに、表紙を見て予約した本。

ブロ友さんも絶賛されていたシリーズなので、読むのをためらったけどせっかく回ってきたんだからと読み始めた…


な、な、なんと、メチャクチャ面白い!というか、凄い好きなストーリー!特に犬好きさんにはお薦め!

続編かどうかも分からないけど、単体で読んでも全く問題ありませんでした。〈瓢箪から駒子さん〉は何か隠語?


著者の《まえがき》も珍しいし、《あとがき》の著者の想い、全てが沁みる言葉…

重い病気、治療をされて人生観が変わった…よりも幅が広がったように思えます。私も少しはそうですから…


だからって訳ではないけど、このお話には常に"命"が見え隠れしていた。


ワンの存在とゼロの関係…ムフフ直ぐに分かっちゃったけど、それもいい!と受け入れられた。


ワンもゼロも玲奈もはやても皆ないいけど、いちばんはお母さんね飛び出すハート


お母さんの名言はいっぱいあったけど、その中でもコレはナイスグッ

『あなたのお名前は?』「ワンッ!」『まぁすごい、自分の名前を言えるなんて、この子は天才ね』

もう〜大笑い笑


そして時代の流れも

《昔から許されたことが、今なら非常識とされる例はたくさんある…》

から始まり、

《しばしば時代と共に移り変わっていく。昔の常識は今の非常識。昔の普通は今なら虐待》


著者の人生観が詰まったお話だと感じました!



ありがとうございましたm(_ _)m