読書日記2024-64
白日
月村了衛(著)
[角川文庫2023年12月発行]
あらすじ
組織の論理の中、いかに、人間でいられるか―。 風太郎賞受賞作家の会心作
千日出版の教育部門で課長を務める秋吉は、[引きこもり・不登校対策]を標榜した新時代の高校を開校する一大プロジェクトを進めていた。 梶原局長の中3の息子が、屋上から転落死したことでプロジェクトは一時中止となり、事故ではなく自殺という噂が社内で広まる。 秋吉は部下の前島と独自に調査を行うが、会社の上層部は秋吉に隠蔽を働きかける――。 組織の論理に翻弄される中間管理職の苦悩を描いた、波瀾の企業エンタメ!
感想
教育出版業界を舞台にし,社内の派閥争いと子供の教育問題を絡ませた話。
「不登校の生徒の為の、まったく新しい学校を」と出版社と予備校がタッグを組んだ学校設立プロジェクト。
いじめや不登校に苦しむ子供達が、ココロから安心できる〈居場所〉となる学校。現実にもそういう子供に寄り添う学校は既にありますよ!
なんて素晴らしいと思うも、結局は醜い大人の傲慢さを見せつけられたのかも…。
オチが弱くて不完全燃焼ぎみなのは私だけかな?
《会社でのいじめは、学校でのいじめの比ではない》
結局は、会社の派閥争いや中間管理職の苦悩などの企業小説でしたね。
ありがとうございましたm(_ _)m