読書日記2024-61
うたう
小野寺史宜(著)
[祥伝社2024年2月発行]

あらすじ
わたしは母を傷つけた。 たった一人の肉親を、言葉のナイフで――。 あれから13年、後悔ばかりで大人になった。 でも、孤独に負けずにいられたのは、母の、仲間の、「うた」 があったから――。
かつての仲間が、次の一歩を踏み出そうとする物語。感想
大学でバンドを組んだ若者達のその後を描いた連作短編集。
私は小野寺作品は29冊目。
そこで感じたのは、小野寺さんの独特の文体だ!…今更?
必ずや人の名前はフルネームで紹介
そして、会話のテンポと言い回し
今回は特に『みつばの郵便屋さん』と同じだ!とね。絶対に被ってる!
あっ、決して嫌いではないですよ
"母を傷つけた" 思春期ならばつい口にしてしまうようなささやかな反抗だけど、その相手がこの世にいなくなるとその想いだけが残るのかな…
ちょっと帯の文字が際立ちすぎな気がした…
それにしてもよく歩く場面ありますね〜
地名が分かる人にはどハマリかもしれないけど、そうでない者には読み流してしまう部分だけどね
「ひと」から続く三作に比べると、ちょっと物足りなさがあったかもです
ありがとうございましたm(_ _)m