読書日記2024-33
白い闇の獣
伊岡瞬(著)
[文春文庫2022年12月発行]
あらすじ
小6の少女・朋美が誘拐され、殺された。 捕まったのは少年3人。 だが少年法に守られ、「獣」は再び野に放たれた。 4年後、犯人の1人が転落死する。 失踪した朋美の父・俊彦が復讐に動いたのか? 朋美の元担任・香織はある秘密を抱えながら転落現場に向かうのだが――。 “慈悲なき世界”に生きることの意味を問う、著者集大成【文庫オリジナル】
感想
家族×愛情×憎悪×暴力×裏切り×誠実×応報×赦し 『代償』『悪寒』の著者渾身の衝撃作 伊岡ワールドの真髄!
うん、結構な衝撃度はありました…
《惹きつけられ度は☆5つだけど、心理的には☆1つかも…登場人物に苛つくこと半端ない》
これは他の伊岡作品を読んだ時の私の感想でした。
この作品でも同じ事が言えるとちょっと感心〜
そしてその後に《完全に著者にやられた》とも載せていたので、えぇー私っていつも伊岡作品にやられているんだ
www
本作でものめり込み度は✩5つ!
ただ読み始めて"再読?"と思った既視感は、他でもありそうなストーリーだったのかな?
少年法への異議、抜け穴、罰ではなく更生が目的
そういうことへの問題提議かと思ったのに、あとがきで著者は否定。
そして…
【この世界に慈悲はないが、意味のないこともまた存在しない。あらゆることは必然的に起きている】
こういう悲しい話が必然的と思えるかと問いたいけどね![]()
ありがとうございましたm(_ _)m