読書日記2024-26
夜明けのはざま
町田そのこ(著)
[ポプラ社2023年11月発行]
あらすじ
自分の情けなさに、歯噛みしたことのない人間なんて、いない。
地方都市の寂れた町にある、家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」。 仕事のやりがいと結婚の間で揺れ動く中、親友の自死の知らせを受けた葬祭ディレクター、元夫の恋人の葬儀を手伝うことになった花屋、世界で一番会いたくなかった男に再会した葬儀社の新人社員、夫との関係に悩む中、元恋人の訃報を受け取った主婦……。
死を見つめることで、自分らしく生きることの葛藤と決意を力強く描き出す。
感想
家族葬を専門とする葬儀社に勤める人々を描いた連作短篇。
辛い苦しい話ばかりなので、"感動した!"は、感想としては相応しくないのかもしれないけど、どの話にも惹きつけられた!
慣習、世間体、地域差、凝り固まった男女の役割…
そして、風俗、いじめ、男女平等、同性愛…。
その理不尽さは腹立たしいけど…
意外と現実的なことなのかもしれない?!
いじめをした奴達の言い分に殴ってやりたくなるし、痛みの違いも雲泥の差だし
でも「囚われるな」には一理あるかも…
"死"をどう受け止めるか?
誰にでも必ずややってくること、だからと誰もが簡単に受け入れられるかと言うとそうでもない…
葬儀社を題材にした話は他にもいくつか読んだけど、その度に"人生"という言葉に自分を当てはめてしまう。
人に誇れることはないけど、それなりに自分なりに精一杯生きてきた!
最期のときには"楽しかった!"と言えるかな?いや、言いたい!
ありがとうございましたm(_ _)m