読書日記2024-22

タスキ彼方

額賀澪(著)

[小学館2023年12月発行]


タスキ彼方 [ 額賀 澪 ]

 

あらすじ

母校の箱根駅伝復活を目指す新米駅伝監督・成竹一進と、パリ五輪有力候補の学生ランナー・神原八雲。 二人はボストンマラソンの会場で、とある選手からボロボロの日記を譲り受ける。 太平洋戦争の時代に箱根駅伝開催に尽力したとある学生の日記だった。 そこには「箱根駅伝を走って死にたい」という学生達の想いが綴られていた。


感想

著者の『タスキメシ』シリーズの続編だと思っていたけど、駅伝つながりではあるけど、全く別のお話でした。


毎年お正月は当たり前にある箱根駅伝。

大正時代から始まり、今年100回!

その間には戦争という時代があり、駅伝なんてと思われる中での開催に注力した学生達の奮闘記に惹き込まれてました!


読みながら検索するのに忙しかったわ〜笑 

21〜23回大会は本当にあったの?

の疑問から、タスキの色まで気になってしまって…グラサン ほぼ実話でした!


道路許可を取るために訪れたGHQにタスキとは何か?と問われた時…

《タスキは私自身です》

タスキは私達の自身で、私達の祈りで、願いで、弔いで、未来です。

全てはこの言葉に集約されているとしみじみ…


〘著者のインタビューから〙

選手達はどんな気持ちでこの大会に参加し、箱根路を走ったのか?一人の駅伝ファンとして、駅伝小説を書いてきた作家として、この「戦時中の箱根駅伝」を書いてみたい。そんな思いから、『タスキ彼方』は生まれました。いつの時代も誰かの「続いてほしい」という願いのもとに続いてきたということです。まさにタスキのごとく誰かがつなぎ続けてきたからこそ、100回大会は開催されるのです。


私も1ファンとして、熱い想いを受け取りました!


余談ですが…

この本を読み終えた日の地元新聞には、こんな記事が載ってました。


箱根駅伝に続く2番目に古い学生駅伝だそうです。
この日にこれが載るなんて、不思議な縁を感じてしまったわ〜♡


ありがとうございましたm(_ _)m