読書日記2024-10

ヨルノヒカリ

畑野智美(著)

[中央公論新社2023年9月発行]


ヨルノヒカリ (単行本) [ 畑野智美 ]

 

あらすじ

いとや手芸用品店を営む木綿子は、35歳になった今も恋人がいたことがない。 台風の日に従業員募集の張り紙を見て、住み込みで働くことになった28歳の光は、母親が家を出て以来“普通の生活”をしたことがない。 そんな男女2人がひとつ屋根の下で暮らし始めたから、周囲の人たちは当然付き合っていると思うが……。 不器用な大人たちの“ままならなさ”を救う、ちいさな勇気と希望の物語。



感想

畑野作品の中では、悲壮感が少なかったように思えた。

が、内容としては決して楽観的ではないし、笑えるような場面も少ないんだけど…。


最近よくある題材で、子供の頃に何日も帰ってこない母親を一人で待つような生活を続けた主人公ヒカリ。

ただ助けてくれた近所の人や友達家族がいたと言うのが大きな救い!


それでもヒカリは…

『大変なことも辛いこともたくさんあったけど、母親といられることは僕の人生で一番の幸福だった』

なんて言うんですよ、ちょっと聞いたぁおいで


"普通の生活" 私達は普段は意識していないけど、本当に幸せなことなんですよね。


もう一人の主人公木綿子は、恋愛感情が分からず相手から好意を向けられると、嫌悪さえ感じてしまう。


そんな二人が出会った時から「上手くいってくれ!」と願いながら読んだ本でした!

それだけに惹きつけられ感、のめり込み感、満載でした照れ


ありがとうございましたm(_ _)m