読書日記2023-234

白ゆき紅ばら

寺地はるな(著)

[光文社2023年2月発行]

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白ゆき紅ばら [ 寺地はるな ]

 

  あらすじ

行き場のない母子を守る「のばらのいえ」は愛と理想を掲げた夫婦が営む。 その家に暮らす祐希は、未来のない現実から高校卒業と同時に逃げ出した。 幼少のころから一心同体だった紘果を置いて出てきたことをずっと後悔してきた祐希は、二度と帰らないと出てきた「のばらのいえ」に戻る決意をしたがーー。 人生の不条理を問い続ける著者の書下ろし長編。


  感想

寺地はるなさんは好きな作家さんだけど、かなりダークな世界や偏った世界を描かれるとちょっとついていけなくなる…


このお話も然り…

そこには思った以上に濁った世界があり、光も希望もなく愛も優しさもない。

まさに不条理だらけの世界ね…。


大人の影響というのは、こんなにも子供の心を蝕むんだと思うと、大人の責任は重大だ!


主人公がこう言えたのが、著者がこの物語で言いたかったことなんでしょうね!?

『大人は子どもに子どもの世話をさせたり、子どもに子どもを憎ませちゃいけない。』


締め括りがハッピーなのに救われました!


ありがとうございましたm(_ _)m