読書日記2023-225

この限りある世界で

小林由香(著)

[双葉社2023年6月発行]

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この限りある世界で [ 小林由香 ]

 

  あらすじ

15歳の少女が同級生に刺殺された。 加害者の少女は、ある新人文学賞の最終選考で落選し、哀しくなったので殺したと供述。 
さらに、その新人文学賞を受賞した作家が自殺。 遺書には、新人賞を受賞して申し訳ないと書かれていた。 その後、加害少女は犯行の動機を二転三転させ、少年院にやってきた篤志面接委員(少年院などの矯正施設に収容されている者の更生と社会復帰を手助けする民間ボランティア)に「本当の犯行動機を見つけてください」と告げる。 赦しと再生のミステリ



  感想

好きな作家さんなので、読むのを楽しみにしていた最新刊。

著者らしい少年少女の救いを求める心の闇を題材とし、メッセージ性の高いお話でした!


各章の日付が示す意味と、二つの話がどこで重なるのかが中々分からず…

あぁーそういうことか!

とヤラれちゃいましたてへぺろ

ちょっと強引な感じもあるけどね


えっびっくりそういうことならばと、もう一度読むべき箇所が増え、結果を知り読むと…あぁ〜なるほどね!と。


『負の連鎖はどこまで続くのだろう。断ち切る方法はないのか…。』


篤志面接委員という少年院などで更生の手助けをするボランティアの仕事があることも知らなかった私だけど、帯の「この犯行動機は、あまりに切なく愛おしい」にはちょっと賛同出来なかったな…。


最後に加害者の小説を載せて欲しかったなぁ〜。

その内容が著者のいちばんの見せ場になった気がする!?


ありがとうございましたm(_ _)m