読書日記2023-208
罪の境界
薬丸岳(著)
[幻冬舎2022年12月発行]
✩✩✩✩
あらすじ
無差別通り魔事件の加害者と被害者。
決して交わるはずのなかった人生が交錯した時、慟哭の真実が明らかになる感動長編ミステリー。
「約束は守った……伝えてほしい……」
それが、無差別通り魔事件の被害者となった飯山晃弘の最期の言葉だった。 自らも重症を負った明香里だったが、身代わりとなって死んでしまった飯山の言葉を伝えるために、彼の人生を辿り始める。 この言葉は誰に向けたものだったのか、約束とは何なのか。
感想
薬丸さんらしい社会派小説。
読ませられた感満載でした!
が、題材としては似たような話が多々あり、犯人の生育の悲惨さも当たり前のような展開だった。
が、最終的な犯人の気持ちが…どうも納得出来なかった。
こういう事件があると、私はいつも加害者の生い立ちの不穏な部分を考えてしまい、そこまで追い詰められた精神状態に多少なりとも同情していたかもしれない…
加害者の苦悩よりも被害者の苦悩を改めて突きつけられた本書でした。
終盤になりやっと出てきた『罪の境界』
この言葉の重さを皆んなが教訓にしないといけませんね!
ありがとうございましたm(_ _)m