読書日記2023-193
いのちの十字路
南杏子(著)
[幻冬舎2023年4月発行]
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あらすじ
愛おしい人を、最後まで愛おしく思って生きられるように――。
医師国家試験に合格し、野呂は金沢のまほろば診療所に戻ってきた。
⑴娘の手を借りず一人で人生を全うしたい母。 ⑵母の介護と仕事の両立に苦しむ一人息子。 ⑶末期癌の技能実習生。 ⑷妻の認知症を受け入れられない夫。 ⑸体が不自由な母の世話をする中二女子。
……それぞれの家庭の事情に寄り添おうとするけれど、不甲斐ない思いをするばかりの野呂には、介護していた祖母を最後に“見放してしまった”という後悔があった。
感想
『いのちの停車場』の続編。
介護に関する色んな難題…
我が家にもそう遠くない現実だけに、前のめりになってしまった。
⑵と⑷の話はかなり現実的で、うちもきっと義父が受け入れられないな…と怖くなった(ーー;)
介護の4つの権利=「介護を受ける権利」「介護を行う権利」「介護を受けるのを強制されない権利」「介護を行うのを強制されない権利」
介護を受ける方もする方も自分の意志があり、それを尊重する権利?
しかし実情はどうなんでしょう?
本書では5つ目の権利として「介護を休む権利」を主張。
ケアラーにバカンスを!
私も今年になり義母の介護認定の申請をしたり、ケアマネさんとのやり取り、医者への付添いなど、たったそれだけのことでも負担です。
それに介護が加わると…
バカンス!絶対に必要だな(*^^)v
完璧な答えなんかはないのだけれど、介護者をどう救うかは介護者と介護する者双方の意識を変えていくことも必要だとつくづく思いました!
ありがとうございましたm(_ _)m