読書日記2023-152
あなたはここにいなくとも
町田そのこ(著)
[新潮社2023年2月発行]
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あらすじ
ほどいてつないで私はもう一度踏み出せる。 出会いも別れも愛おしくなる物語
恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまったけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。 もつれた心を解きほぐす、ぬくもりに満ちた全五篇。
感想
ヒリヒリ系?癒し系?
う〜ん、その中間?なかなかシュールな話しばかりでした。
若い人の悩める心からもつれた気持ちをときほぐす老女たちが共通の短編5話。
年の功?結局は心に響く言葉と安心感を与える存在になるのかな…
何かをクドクド言う訳でもなく、いつの間にかそっと寄り添い、彼女たちが本来の姿を取り戻して前に進む後押しをそっとする感じ!?
若いって不器用だし思い込みもちょっとズレていると思えるけど、そこは町田さん流に、そのことも自分でよく分かっているのを前提にして…
しかし、そのくだりが言い訳ぽく思えてちょっとマイナス…
最終話で老女の終活断捨離は
『好きとか思い出とか大事な感情はこれまではいつでも手に取れるように物に託して置いていたけど、自分の奥に収納する。しまい込む。』
ありがとうございましたm(_ _)m