読書日記2023-151

疼くひと

松井久子(著)

[中央公論新社2021年2月発行]

✩✩✩


疼くひと (単行本) [ 松井 久子 ]


  あらすじ

脚本家・唐沢燿子は古稀をむかえ、日に日に「老い」を感じていた。 しかしSNSで年下の男と出会い、生活が一変する。 男の言葉に一喜一憂するうちに、身も心も溺れていく燿子。

人生後半から燃え上がる、大人の恋の行方は……。



  感想

続編が出たという新聞記事からまずこちらを読んでみたいと思いました。


が、ブロ友さんが言われていた通り、性描写があからさま過ぎて官能小説ぽかった…


古希を迎えた脚本家とファンだという15歳年下の男性とがSNSで知り合い心身共に溺れていくのだけど、そんなに性描写は必要かなと疑問⁉もう少し精神的な恋愛を重視して欲しかったな。そうしたらキュンキュン出来たのに…。


著者はあとがきで『老いとセクシュアリティという難題に挑んでみたくなった』とありました。


私も還暦過ぎているので古希はそんなに未知の世界ではないが、そこまで性を求めることはまずない…。それが現実だと思うけどなぁ。


本文より

《七十歳などまだまだ社会の第一線で活躍できる年頃だ。六十歳になった頃は自分の認識と世間からの扱われ方のギャップが大き過ぎて赤いちゃんこも笑い飛ばせた》

《夫婦のありようは人それぞれだ。百組の夫婦がいれば百通りの繋がりがある。日本の夫婦の大半が自然に性的な関係もなくなっていく。夫婦はときを重ねるにつれて「男女の関係」から「家族の関係」になっていくのだ》


だから老いと性を書きたかったのかな?


ありがとうございましたm(_ _)m