読書日記2023-141
妻の終活
坂井希久子(著)
[祥伝社2019年9月発行]
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あらすじ
私が死んだら、この人は生きていけるでしょうか。 余命一年を宣告された妻が、夫に遺す“最期のしごと"とは――。
結婚四十二年、仕事一筋の男と家を守ってきた女。 二人の間には積み上げられた「ズレ」があった。 残された時間をどう生きるべきか……。
別れを前にした夫婦の姿を描く傑作長編小説。
感想
続けての坂井希久子さん。
『居酒屋ぜんや』とはまた違うテイストで、かなり現実的なお話しでした。
冒頭からいきなり妻の余命宣告1年、仕事一筋に生きてきた古希の夫。
その横暴な夫の成長物語でした!
しかし現代で、ここまで男尊女卑な人は古希でも珍しくないかい?
もうね、ムカムカが収まらなかったわ
老害と言われた時には
『知力も体力も若い頃には及ぶべくもないが、まだ若いと己を鼓舞し頑張ってきた…』
あぁー、こういう年寄りが嫌われるのよね。
妻の言葉
『あなたがこんなに何も出来ない人になってしまったのは、きっと私のせいなんですね』
その通りだと思います!
それでも最後の最期は、やっと人並みの常識も情も得ることが出来た!やっぱり妻のおかげだわ
しっかり泣かせて貰いました
坂井希久子さんの経歴で「官能小説家」とあったのには驚きでした!
ありがとうございましたm(_ _)m