読書日記2023-104
十三夜の焰
月村了衛(著)
[集英社2022年10月発行]
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あらすじ
天明四年五月の十三夜。番方・幣原喬十郎は、湯島の路上で男女の惨殺体を発見する。 傍らには匕首を手に涙を流す若い男が一人…。 逃げた男は大盗「大呪の代之助」一味の千吉だと判明。
十年後、喬十郎は、銭相場トラブルで一家を殺害された塩問屋の事件を追う過程で、両替商となった千吉(利兵衛)に出合う。 火付盗賊改長官・長谷川平蔵に助言を仰ぐも、突然の裏切りに遭い、左遷されてしまう。己の面目にかけて悪事に立ち向かう喬十郎と、闇社会を巧に立ち回る千吉。 幕政に翻弄された二人の因縁を描く、熱き時代小説。
感想
月村作品には珍しい時代小説。
一度は挫折したが、返却が近づくと惜しくなったので再度読んだ。
時代言葉にちょっと拒否反応しつつも、最後には泣かせていただきました![]()
御先手弓組の幣原と盗人千吉の長きに渡りの因縁物語。
時代とともに進んでいきます。
松平定信、田沼意次、長谷川平蔵、遠山金四郎、歴史の錚々たる名前も登場し、許しがたい裏の裏にどないやねん


何か現代の政治の世界にも共通してるんじゃないと思える箇所も多々…
〘金の動きは世の動きを映し出す鏡じゃ〙
この言葉をどう捉えるかが善人?悪人?
さすがに社会派小説の月村了衛さんだけど、モヤモヤも残る話でした
ありがとうございましたm(_ _)m