読書日記2023-76
川のほとりに立つ者は
寺地はるな(著)
[双葉社2022年10月発行]
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あらすじ
カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。 松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していたノートを見つけたことで、恋人が自分に隠していた秘密を少しずつ知ることに――。
「当たり前」に埋もれた声を丁寧に紡ぎ、他者と交わる痛みとその先の希望を描いた物語。
感想
222ページの薄めの本だけど、中身は濃い!
ADHD(注意欠如・多動性障害)やディスレクシア(発達性読み書き障害)、そんなに深く知っている訳では無い私でも読むだけでそれと認識できたのに、それに気づかない展開は少し無理があるような…
「川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない」
自分が関わっている人のことをどれだけ知っているのか?
その心に沈んでいるものをどれだけ汲み取っているのか?
どれだけ知ろうとしているのか?
もしかしたら、平穏に過ごすために過ぎゆく日々のために、 川のほとりに立って表面の流れだけを見ていることが多い気もする…
ありがとうございましたm(_ _)m