読書日記2023-57

あきらめません!

垣谷美雨(著)

[講談社2022年5月発行]

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あきらめません! [ 垣谷 美雨 ]


  あらすじ 

結婚して三十数年。 共働きかつワンオペ育児を卒業し、節約を重ねて住宅ローンも返済完了。 定年退職を迎えた霧島郁子がやっと手に入れた夢のセカンドライフは、夫の田舎へ移住したことをきっかけに音を立てて崩れていく。 閉鎖的な地域社会、染み付いた男尊女卑――時代遅れな現実を前に打ちのめされる郁子だったが、ある日出会った銀髪の女性議員・市川ミサオの強烈な後押しで、なぜか市議会議員に立候補することに……!?  この土地で生まれ育った落合由香も巻き込み、ミサオ(80代)、郁子(60代)、由香(30代)は世代をこえて「私たち」を取り巻く問題に立ち向かう!


  感想

ながらの男尊女卑思考の親父にセクハラ親父、それに関わる控えめな女性たち、田舎の閉塞感…

垣谷さんのお得意のパターンですね!


なので、だいたいのあらすじは直ぐに想像できて、伏線も全て回収されると思われるのだけど、とにかく腹立たしいピリピリプンプン


令和の時代になっても、変わらぬ地方の因習や男尊女卑の風土には読んでいて嫌悪感しかなかった!


主人公は私とほぼ同年代で、田舎暮らしを知らない私とも考え方は似通っていると思う。

それでも、理不尽な爺さん達によって「絶望クン」が見え隠れする様に、私も絶望感が襲ってくるぞハッハッ


時代の流れと共に、常識もどんどん変化している…

還暦超えの私でも、若い人を見ていてそう感じることはあります。

長年、当たり前と思っていたことを受け入れるのは、確かに並大抵ではないとは思うけど、聞く耳を持つ柔軟さは無くさないようにしたいとつくづく思わせられた作品でした。


ありがとうございましたm(_ _)m