読書日記2023-56

ぎょらん

町田そのこ(著)

[新潮社2018年10月発行]

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ぎょらん [ 町田 そのこ ]

 

あらすじ

人が死ぬ瞬間に遺す、いくらのような赤い珠。 口にしたものは、死者の最期の願いが見えるという―。 十数年前の雑誌に一度だけ載った幻の漫画『ぎょらん』。

三十路のニート、御舟朱鷺は、大学一年のときに口した友人の「ぎょらん」に今も苦しんでいると語るが…。 とある地方の葬儀会社で偶然に交錯する、「ぎょらん」を知る者たちの生。 果たして「ぎょらん」とは一体何なのか。 そして死者の願いは、遺された者に何をもたらすのか―。「R‐18文学賞」大賞受賞作家が描く、妖しくも切ない連作奇譚。


感想

ずっと予約かごに鎮座していた1冊

微妙に予約数がいつも数人あったし…

思い立って読んでみたら…

もっと早くに読んだら良かったと後悔するほどの衝撃でした!


連作短編で、それぞれ主役は違うけどずっと係る影の主人公、彼がこの話のキーマンね(^_-)-☆


テーマは…"死"か?

それとも…遺された者の生き方?


人の死、間際の思い、遺された者の苦しみ…、地方の葬儀会社で交錯する葛藤が心にドシリと響きました。


大切な人の死は色々な想いを投げかけてくる。

その人の死をどう受け止めるかは、遺された者がその人の想いにどう寄り添えたかによるのだろうか?


ぎょらんは飽くまでもキッカケなんじゃないかなぁ〜


こんなに心惹かれる話なのに、タイトルと表紙でちょっと損してない?爆笑


ありがとうございましたm(_ _)m