読書日記2023-17

棘の家

中山七里(著)

[角川書店2022年5月発行]

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棘の家 [ 中山 七里 ]

 

  あらすじ

家族全員が、容疑者だ。
穂刈は、クラスで起こるいじめに目を反らすような、事なかれ主義の中学教師だった。
しかし小6の娘がいじめで飛び降り自殺をはかり、被害者の親になってしまう。 加害児童への復讐を誓う妻。 穂刈を責める息子。家庭は崩壊寸前だった。
そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。 追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く……。


  感想

久々の中山作品。おぉー1年ぶり!

題名通りの不穏なお話でした…


読み進めていくにつれ、最近読んだ【朽ちゆく庭】 と似ているなと。


やはり母親の行動にため息ダッシュ

どこの家にも外からは分からないそれぞれの闇があるもんですね…


教師という職業での対応と父親としての感情で対応、そのハザマで揺れ動く主人公の姿に、最初は嫌悪感


本文より

『言うなれば教育現場にとってイジメ問題は地雷にも等しい。下手に踏むよりは慎重に撤去するか、それが不可能ならば見て見ぬふりをするのはそのためだ』


学校側の「できれば穏便に」には同調出来ないけど、どう対応するのが正解なのかもこの話を読むと分からなくなる…


今は報道やネット民の影響が底知れず、それがいちばん人の心を壊す?!

そういうネット民もイジメも

《裏通りで弱者が弱者を痛めつける》と表現。


自分の弱さを認めたくない人が勘違いしてる?



ありがとうございましたm(_ _)m