読書日記2022-169

母ちゃんのフラフープ

田村淳(著)

[ブックマン社2021年5月発行]

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母ちゃんのフラフープ [ 田村 淳 ]

 

あらすじ

誰もがそうとは言わないが、親とは二回、別れがある。
一度目の別れは、子どもが実家を出ていくとき。 二度目の別れは、親がこの世から出ていくときだ

ーーー2020年8月、コロナ禍の中、がん終末期で入院中の母・久仁子は、自分の最後の誕生日をどうしても自宅でお祝いしたいと決意した。 母は、身体のしんどさを口にすることもせず、精一杯の力を振り絞って最後の夢を叶える。
淳は母の決意を知り、コロナ禍の中、母ちゃんの誕生日に下関の実家へと駆け付けた。



2021年春、慶応大学大学院メディアデザイン研究科を僕は卒業した。 二年間そこで学んだのは、「死者との対話」だった。 最愛の人がこの世界に「イタコト」を忘れない限り、その人は、心の中でずっと生きている。
いつか必ず訪れる家族とのお別れの前に、どうか、この物語を読んでほしい。


感想

小説ではなく自叙伝。

お母様の死を中心に、自分の半生を振り返り、そしてこれからのことを赤裸々に語っていると思いました。


以前から多才な人というか、意志が強くて我も強いタイプに感じてました。

それが彼の魅力でもあるけど、弱さなのかなとも…


しかしこの本を読んで、根本は家庭であり母親の存在なんだとしみじみ…


彼が取り組んでいる〘イタコト〙

発想も活動も、そのために大学で勉強したパワーも素晴らしいと思います!


遺書を動画で遺す。

想いを伝えることにより、改めて自分の気持にも気づく。

自分のためでもあるんですよね!


ただ自分はどうだろう?

その人との関係性や深さによっては、遺さないほうがいい場合もあるように思い、今は思考迷走中?



読書レビューはいつも予約投稿です。

この本の次に読んだのが、はからずもまた“死”に関してでした。


その物語を読んでみて、この《イタコト》の存在価値を高めることを感じました!


残された人が救われるために!


ありがとうございましたm(_ _)m