読書日記2022-105
金の角持つ子どもたち
藤岡陽子❨著❩
[集英社文庫2021年5月発行]
☆☆☆☆☆
あらすじ
「サッカーをやめて、塾に通いたい」小6になる俊介は、突然、両親にそう打ち明ける。 日本最難関と言われる中学を受験したいのだ、と。 難聴の妹・美音の小学校入学を控え、家計も厳しい中、息子の夢を応援することを両親は決意。俊介の塾通いが始まる。 だが、彼には誰にも言えない"秘密"があって……。
人は挑むことで自分を変えることができる。 未来を切り開こうと奮闘する人々を描く、感動の長編小説。
感想
感動の長編小説…確かに!
《中学受験》がメインなのかと思っていたけど、そこじゃなくて、"塾講師の想い"そこですよね!
確かに過酷な中学受験の話はあるけど、このお話の場合は良い所だけに焦点が合わせてあり、挫折する子供たちの悲惨さはサラリとのみ触れてるだけなのが、良くもあり悪くもある?
それよりも俊介の心の葛藤·重い荷物を背負った嘆きには、何とかならないかとモヤモヤ…
両塾講師の重荷と家族環境にもモヤモヤ…
そのモヤモヤは何もしてあげられないけど、何とかしてあげたいってことね。
なぜ塾講師になったか?の質問に『子どもたちに武器を与えたいから』
自分に自信を持てることが武器になる?!
私の息子も中学受験したけど、ただ高校受験が楽になるという塾講師の言葉に引っかかっただけな気がする…(本人がね)
両親の想いと妹の気持ちも、もう少し掘り下げられたらなぁ〜と欲深く思いました。
ありがとうございましたm(_ _)m