読書日記2022-50
星を掬う
町田そのこ❨著❩
[中央公論新社2021年10月発行]
☆☆☆☆
あらすじ
町田そのこ 2021年本屋大賞受賞後第1作目は、すれ違う母と娘の物語。
小学1年の時の夏休み、母と二人で旅をした。
その後、私は、母に捨てられた――。
ラジオ番組の賞金ほしさに、ある夏の思い出を投稿した千鶴。
それを聞いて連絡してきたのは、自分を捨てた母の「娘」だと名乗る恵真だった。
この後、母・聖子と再会し同居することになった千鶴だが、記憶と全く違う母の姿を見ることになって――。
感想
冒頭からガツンときましたね…。
"母に捨てられた子供"
母に捨てられたことによりその後の人生が上手くいかなくなったと思う娘。
元夫のDVが原因で、離婚後の人生も苦労をしている様がこれでもかという程覆われている。
DVに関しては、もちろん許せないのは暴力男!
しかし、それを諦めて受入れている姿にも爆発
この話で、誰にいちばん感情移入出来るかというと、誰にもないな…
が、母娘の関係性には大いに興味深かった!
千鶴と母の聖子、聖子とその母、依存する母とその依存を手放す母…
自分の不幸を親のせいにする子供…
私も母とは縁が薄かったけど、そのせいで自分には足りない部分があるとずっと思っていた。
それは…
結局は逃げ?甘え?
この歳になっても答えは??
落しどころは良かった!
町田作品で起承転結がハッキリしているのは、割と珍しく思いました。
本屋大賞ノミネート作品でしたね。
さて?
ありがとうございましたm(_ _)m