読書日記2021-195
【雨の日は一回休み】
坂井希久子❨著❩
[PHP研究所2021年6月発行]
☆☆☆☆✬
●人事からセクハラを注意された課長。だが、どの部下が訴えたかわからない。次の日から部下の対応に四苦八苦するのだが……。(「スコール」)
●女性の後輩に出世競争で敗れ、役員になれなかった男は、果たして次の生きがいを見つけられるのか。(「時雨雲」)
●浮気で離婚された男が、十年ぶりに娘と再会した「気まずい場所」とは。(「涙雨」)
●四十代で派遣社員。ストレス解消にネット上で女子高生として活動するを男が陥った大ピンチ。(「天気雨」)
●定年退職後、街に出て公共マナーを注意することが生きがいとなった男の孤独。(「翠雨」)
報われない「おじさん」たちの心情を時にコミカルに、時に切なく描き出す、連作短編集
おじさんはひどい。でも、おじさんだってつらい⁉
男性は「そうなんだよ」と共感、女性は「こんな人に困ってる! 」と思わず頷く物語。
と説明にはあるけど、私は年代的かな?おじさん側かも…
帯に「おじさんはなぜ変われない⁉」とあるけど、おじさん限定じゃなくて、これも《年代》ではないかな?
と、自分に置き換えても思える箇所があった…
女性作家が書くおじさんの本音?
それぞれの落しどころが気になって、サクサク読み!
そのおじさんが対するのは女性。
女性に対してどう思っているか、そこがおかしいんだよ!と著者は言いたかったのかな?
それとも、おじさんを通して女性の在り方も示したかったのかな?
男性は50代が悩める頃?
私の場合は、40代が分岐点のようで惑いましたね。
50代でやや落ち着き(開き直り?)、そして今や還暦。
歳を受け入れ自覚するようになってきたかな?
「子曰く、吾十有五にして学に志す、三十にして立つ、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして耳順う、七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず」
ありがとうございましたm(_ _)m