読書日記2021-163
【ボーダレス・ケアラー】
生きてても、生きてなくてもお世話します
山本悦子❨著❩
[理論社2021年5月発行]
☆☆☆☆✬
祖母が飼っていた犬の豆蔵が死んでひと月あまり。 海斗は豆蔵の空のリードを持って散歩をすると、「ボーダー」になった豆蔵や町角にいる「ボーダー」の姿が見えることに気がつく。
「ボーダー」とは、死後の世界へ行かずに生と死のはざまに立っている存在。
海斗は、ボーダーの生前の思いを調べ、時にはその思いを遂げる手伝いをするようになる。 そして、気になるボーダー、中学生の「セーラ」について調べ始めると……。
ささやかな思いの一つ一つが人生のかけがえのない一コマだと気づかせてくれるハートウォーミングな物語。
ボーダレス・ケアラーの意味が分かると、思わず「えぇー?!」![]()
しかし、オドオドしい恐ろしさはなく、逆に切なさを感じる…。
「幽霊なの?」
「ちがう」
「じゃ、なんなのかな、その…」
「ボーダー」
このボーダーの本当の意味は、最終章で分かりますよ![]()
それぞれの登場人物が微妙に繋がって、それぞれの物語があるのも読みやすくて惹きつけられたかな?!
不思議な世界の話かもしれないけど、そういう想いに耳を傾ける人がいてもいいですよね![]()
あっ、それが『ボーダレス・ケアラー』だった!
ありがとうございましたm(_ _)m