読書日記2021-101
『再建の神様』
江上剛❨著❩
[PHP研究所2021年3月発行]
どんなに辛くても、人には希望を見つける能力がある――
当時、史上最大の倒産と言われた興人の再建を行なうなど、「再建の神様」と言われた早川種三を尊敬し、世のため人のために働くことを志していた若手地方銀行員・春木種生。
しかし、投資物件をセールスした男性が自殺、銀行員として生きていくことに挫折してしまう。
逃げるように東北新幹線に乗り込んだ彼は、再建請負人・渋沢栄二と偶然出会い、共に会津へ向かうことに。
渋沢とともに、倒産しかけた温泉宿を再建することになったのだが……。
初読みの作家さんです。
元銀行員というので、池井戸さんと似た話しなのかな?
と読み始めて…。
最初はまさにそんな感じだけど、ひょんなことから旅館の再建に関わり、旅館を舞台に人間関係の描写が深まるにつれて面白くなってきた!
再建の神様「早川種三」が、この本ではドーンと芯を貫いている感じで、この思想が関わる人の思いの強さのベースにあるようですね。
種三さんを例に出して、
リーダーはこうあるべき!
が随所に、しつこいくらいに書かれていて、それは確かに『なるほど!』なんだけどね。
私は、このお方を存じず…
少し落ち着いたと思ったところで…東日本大震災。
旅館は福島県会津の温泉街。
ここからの話は、とにかく圧倒された!
凄い!素晴らしい!
という言葉でしか、部外者には言えないが敬意を表する旅館の在り方に涙腺も緩みました
これって現実の話ではないのでしょうか?
原発事故での避難された方々の行先…。
私は旅好きで、47都道府県で行ったことがないのは『福島県』だけなんです。
昨年、行く予定を立てていたけど、コロナ禍で断念
早く自由に行けるようになりますように!
ありがとうございましたm(_ _)m