読書日記2021-84
『天使と悪魔のシネマ』
小野寺史宜❨著❩
[ポプラ社2021年2月発行]

狙いをつけた人間の行動に絶妙なタイミングで介入し、運命の調整をはかる天使と悪魔。
関りがないように見えていた登場人物たちを背後で接近させ、より合わせ、人間たちが気づいていないもうひとつのドラマを浮かび上がらせていく――。
怖いのにちょっと笑ってしまう運命の舞台裏、天使と悪魔がつむぐ「ふつうの人たち」の物語。







死をテーマに、悪魔と天使が絡む短編集なんだけど、これはどう受け止めましょうねぇ…
それぞれの短編は、突然訪れた死に気づかなかったり、理不尽な死を強いられたり、想い人を残していたりの、生を失った人たちが出てくる。
これは俗にいう"霊"なんだろうけど、多少なりともコミカルに描かれているので怖い感じはなしね。
そして、その死を手伝ったり助けたりする"天使と悪魔"も出てくる。
それも結構ゆるゆるでコミカル。
どれも死が関わる話ばかりなのに、時にほんのりいい話になっていて、辛さや怖さを感じないのが小野寺作品でもあるのかな??
最後の『この物語はフィクションです』って、そりゃそうやろ〜

ありがとうございましたm(_ _)m